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09月10日-一般質問-02号

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  1. 大野市議会 2012-09-10
    09月10日-一般質問-02号


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    平成24年  9月 定例会       平成24年9月・第381回定例会 会議録(第2日)                             平成24年9月10日(月)                             午前10時  開 議1.議 事 日 程    第1.一般質問2.出 席 議 員(18名)     1番   山 﨑  利 昭 君    2番   梅 林  厚 子 君     3番   永 田  正 幸 君    4番   松 田  元 栄 君     5番   前 田  政 美 君    6番   石 塚  淳 子 君     7番   宮 澤  秀 樹 君    8番   川 端  義 秀 君     9番   松 原  啓 治 君    10番  藤 堂  勝 義 君     11番  高 岡  和 行 君    12番  兼 井    大 君     13番  島 口  敏 榮 君    14番  浦 井  智 治 君     15番  本 田    章 君    16番  畑 中  章 男 君     17番  砂 子  三 郎 君    18番  榮    正 夫 君3.説明のため出席した者の職・氏名   市   長  岡 田  高 大 君    副 市 長  下 河  育 太 君   教 育 長  松 田  公 二 君    秘 書 政策  田 中  雄一郎 君                        局   長   総 務 部長  江 波  庄 進 君    市 民 福祉  巻 寄  富美男 君                        部   長   産 業 経済  羽 田  年 也 君    建 設 部長  佐 子  重 夫 君   部   長   和泉支所長  石 田  光 義 君    会計管理者  澤 田  みち代 君   教育委員会  金 子  正 義 君    消 防 長  小 林    進 君   事 務 局長   行 政 戦略  加 藤  正 幸 君    総 務 課長  國 枝  勢津子 君   課   長   財 政 課長  鉱 崎  昭 治 君    防 災 防犯  南    和 弘 君                        課   長   くらし環境  佐々木  清 一 君    福祉こども  畑 中  六太郎 君   課   長                課   長   健 康 長寿  井 川  鋭 子 君    産 業 振興  嶋 田  敏 文 君   課   長                課   長   農 林 整備  朝 日  俊 夫 君    観 光 振興  米 津  源 一 君   課   長                課   長   建 設 課長  砂 村  秀 成 君    都 市 計画  佐々木    巌 君                        課   長   教 育 総務  島 田  健 一 君    文 化 課長  東 方  嘉 浩 君   課   長   監 査 委員  木戸口  正 和 君    消 防 本部  石 田  純 也 君   事 務 局長                次   長   財   政  真 田  正 幸 君   課 長 補佐4.事務局職員出席者   局   長  山 村  正 人      次   長  清 水  啓 司   係   長  安 井  妙 子      係   長  前 田  晃 宏5.議事(午前10時00分 開議) ○議長(川端義秀君)  皆さん、おはようございます。 これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は一般質問のみでありますので、日程の配布を省略致しましたからご了承願います。 これより日程第1「一般質問」を行います。 最初に、宮澤秀樹君の質問を許します。 宮澤君。 (7番 宮澤秀樹君 登壇) ◆7番(宮澤秀樹君)  皆さん、おはようございます。 新生おおのの宮澤秀樹でございます。 会派各位のご同意を得まして一般質問をさせていただきます。 本年は、4年に1度のオリンピックイヤーということで、ロンドンでは多くのメダリストが誕生致しました。 競技もさることながら、メダリストたちのインタビューを聞いておりますと、仲間を大切にし、支援者に感謝を忘れない。このことは、多くの国民に忘れかけていた心を思い出させてくれたのではと、そんな感触を私は受けました。 さて質問ですが、まず観光についてお尋ねを致します。 県は、2014年度の北陸新幹線の金沢開業をにらみ、嶺北の観光地を巡る観光周遊バスあわら・恐竜号を7月7日から8月15日の期間、あわら温泉県立恐竜博物館・永平寺を結ぶバスを試行運転し、二次交通アクセスをさらに充実させることを実施し、期間中240人の利用があったと発表があります。 また、行ったアンケートでは、他の観光地に立ち寄ってほしいとの要望もございました。 当市は、新幹線の沿線自治体ではございませんが、今、県、そして広域での観光に力を入れるべきと思いますが、このバス試行運転には、県の事業とはいえ、ルートには加えていただけないことをどのように考えているのか。私は悔しくてしょうがありません。 そして大学生が滞在しながら、当市で地域づくりでの活動を通し、星空や朝市の両方などを提案していますが、若者の感性を取り入れることは、今後、重要だと考えます。 しかしながら、観光はやはり核となるものが最も必要ではないでしょうか。この核について、理事者はどのように考えておられるのでしょうか。 次に、当市は歴史や文化の資源が大変豊富な所だと思います。和泉地区には化石、そして面谷鉱山跡地などがございます。 特に、面谷鉱山の発見には二つの説があり、平安時代既に発掘されていたとの説、そして室町時代に発見という説がございます。1800年代より大野藩が経営し、財政の立て直しに大いに貢献したとのこと。 また、市内には旧田村家。 これらの資源をどのように今後、活用するのか、方向性をお聞かせください。 次に、有害鳥獣対策についてお尋ねを致します。 越前おおの型農業の基本理念として、第五次大野市総合計画に則して、五つの基本方針をうたっておられますが、その中の一つが鳥獣被害のない里づくりです。 そこで質問は、まず過去の捕獲数はどのぐらいか。 次に、昨年実施した緊急雇用対策での山間部の雑木、雑草刈りでの効果はどうだったのか、今後の方向性はどうかお聞かせください。 そして電気柵等実施している地域と、その周辺の地域との連携が必要だと考えますが、今まで被害に遭っていない地域での被害状況はどうでしょうか、お尋ねをします。 さらに鳥獣の生態調査は行っているのか、お尋ねを致します。 人びとは山に入る機会が減少し、そして高齢化により農地の放置、地球の温暖化により和泉でも積雪が減少し、動物たちは移動しやすくなってきたのではないでしょうか。 最後に、教育についてお尋ねを致します。 まず体力についてです。 体力は身体的だけではなくて、精神的にも影響し、人として生きる力の源となるのではないでしょうか。 2018年の国体を前にし、今後、どのように体力強化を図るのかお尋ねを致します。 次に、夢カルテですが、子どもたちが自分の夢や目標を書き込む夢カルテを、小学校4年生から中学校3年生に学習を振り返る夢カルテを作成しています。 この夢カルテの活用は、どのようにされるのでしょうか、お聞かせください。 次に、いじめ問題についてお尋ねを致します。 まず「いじめ」という言葉をどのように考えておられるのか、お聞かせください。 福井市においては、生徒の暴力事件が起こっていますが、市長の提案理由説明で、校長会ではPTAや警察などとの連携を深めながら対応するように指導しているとのことですが、警察の介入は場合によってはあるということでしょうか。もしあるのなら、具体的にどのような場合でしょうか、お尋ねを致します。 最後に、いじめの発生や疑いのあるときの調査委員会の設置について、どのように考えておられるのか、お尋ねを致します。 以上私の質問と致します。 よろしくご答弁ください。 ○議長(川端義秀君)  宮澤君の質問に対する理事者の答弁を求めます。 市長、岡田君。 (市長 岡田高大君 登壇) ◎市長(岡田高大君)  おはようございます。 宮澤議員のご質問にお答え致します。 まず「観光の核」についてですが、近年、観光旅行は、団体旅行から個人、小グループへと旅行形態が変化するとともに、旅行者ニーズも年齢層により自然や体験、観光地における住民との交流、ご当地グルメなど多様化しております。 幸い本市には、素朴で人情味溢れる人柄、越前大野城を中心として歩いて回れるコンパクトな城下町、天然記念物のイトヨ生息地、名水百選に選ばれた御清水(おしょうず)、日本百名山の荒島岳などの恵まれた自然資源、名水と気候風土が育ててきた米、里芋をはじめとする農産物など、多種多様な誇れる地域資源に満ちております。 本市には、日に何万人も訪れるような大規模な施設はありませんが、今ほど申し上げました人、歴史、文化、伝統、自然環境、食、そして関連するさまざまなイベントなど、全ての地域資源をブランド化し、点から面にすることで、大きな観光の核となりうるものと考えております。こうした考え方の下、各種事業を展開することにより、越前おおの全体を一つのまるごと道の駅となるよう取り組んでいるところであります。 次に「面谷鉱山跡地や旧田村家の今後の活用方法」についてお答え致します。 まず面谷鉱山の開かれた時期については、いくつかの説がありますが、天保3年から大野藩が直接経営することとなり、天保10年には、大野藩主、土井利忠公内山七郎右衛門良休銅山用掛頭取として配備し、面谷の経営に尽力した結果、銅の産出急増により、大野藩の財政建て直しに大いに貢献することになりました。また、明治22年から大正6年ごろにかけて、三菱合資会社が経営した最盛期には、600戸、3,000人が山あいの急峻な地に住んでおりましたが、大正7年に発生致しました疫病によって多くの住民が亡くなり、第一次世界大戦後の銅需要の減少や、鉱山の老朽化などが重なって大正11年に閉山となり、住民は面谷を離れたという歴史があります。 現在の鉱山跡地につきましては、坑道跡が自然崩壊して危険な状態であることなどから、安全管理などの課題もございます。また、文化財として指定するには、集落跡だけでは指定理由が弱く、鉱山跡として指定するには、鉱山に関わる遺構が少ないため、現状のままでは、指定が困難となっております。 しかしながら、大規模な精錬所跡や集落跡など当時の面影を感じさせるものがございますので、当面は保存に努めるとともに、今ほど申し上げました歴史的な背景をアピールする中で、観光面での活用も視野に入れ、検討してまいりたいと考えております。 次に、旧田村家について申し上げますと、この田村又左衛門屋敷は、約180年前に建てられ、大野藩上級武家屋敷の様相を留めており、庭園の築山に転用されている越前大野城外堀の土塁跡は、当時の大野城下の構造を知る上で貴重な史跡であることが判明し、平成21年3月26日に市指定史跡となりました。このようなことから、旧田村家を一般公開できるように、平成25年度から3年間をかけて、母屋などの改修工事や外堀の跡を含む庭園などを整備してまいりたいと考えております。 また、田村家所蔵の200点余りの什器類や多数の古文書などの資料があり、歴史的に大変貴重な財産であることから、併せて建物内において展示していく計画であります。 さらに田村家屋敷周辺には、越前大野城越前大野城百間堀跡などの史跡や、武家屋敷旧内山家、結ステーション内には藩主隠居所などがあることから、城下町大野の歴史を感じながら散策できる歴史探訪コースとして、多くの方に来訪していただけるように、活用に向けて取り組んでまいりたいと存じます。 そのほかの質問につきましては、担当よりお答えさせていただきます。 ○議長(川端義秀君)  教育長、松田君。 (教育長 松田公二君 登壇) ◎教育長(松田公二君)  私からは、3件目の「教育」についてお答え致します。 まず1番目の「体力の強化をどのようにして図るのか」についてでございますが、昭和60年ごろから、子どもの体力、運動能力の低下傾向が続くとともに、現在、運動をする子どもと、そうでない子どもの二極化が見られております。 子どもの体力の低下は、将来的に国民全体の体力低下につながり、生活習慣病の増加やストレスに対する抵抗力の低下などを引き起こすことが懸念されるため、学校教育における児童・生徒の体力や運動能力を向上させることは、極めて重要な課題になっております。 そこで、小中学校では、児童・生徒の生きる力の源でもあります、たくましい体力を培うために、年度当初に、元気パワーアップ作戦と題した児童・生徒体力づくり推進計画を作成しております。 これは、前年度の体力テストの結果や児童・生徒の実態を踏まえて、教科体育、特別活動、その他さまざまな教育活動を通して、体力を向上させるための手立てを考えて実践していくもので、特に小学校におきましては、この計画にのっとり、休み時間や朝の時間を活用して、マラソンや縄跳びなどで体力づくりに励んでおります。 また、本年度から小学校低学年の児童に運動遊びを通して体を動かすことの楽しさや喜びを味わわせ、児童の発達段階における運動習慣の定着を目指すとともに、児童の体力の維持向上を図る小学校低学年体育支援事業有終東小学校において実施しております。 低学年の時期に多様な運動遊びを多く取り入れることによって、体の動きや各種運動の基礎となる動きが身に付き、それが体力向上にもつながるものと考えております。 中学校における運動部の活動では、勝利至上主義に陥ることなく、運動を楽しみながら、互いに協力し合って友情を深めるとともに、体力づくりを図り、より高い水準の技能や記録にも積極的に挑戦できるよう、適切な指導を心掛けております。 さらに生涯スポーツでは、みんスポクラブの陸上、相撲をはじめとする市民スポーツクラブでの活動を拡大、充実することで、小中学生が高校生や一般の方々と幅広く運動に関わりながら、体力向上、競技力向上を図ってきております。 これらのことが、来る福井国体に向けた選手強化にもつながるものと考えております。 次に、2番目の「夢カルテの活用」についてお答え致します。 昨年秋に福井県教育委員会が、夢や希望を育む教育活動推進事業の一環として、私の夢カルテを作成し、県内の小学校4年生と中学校1年生に配布しております。 児童・生徒が学習したことや活動したことを記録として残し、振り返ることで、自分の成長の足跡を確かめ、将来の夢や目標に向かって挑戦する心や態度を育てるためのもので、キャリア教育の一環としての取り組みでございます。例えば、道徳、特別活動、総合的な学習の時間などを利用して、学年はじめに当たっての自分の目標や努力事項を書き込んだり、小学校では20歳の自分にメッセージを送ったり、さらには中学校では、未来を想像して年代ごとの自分のプランを立てたり、職場体験での感想を書き込んだりしております。さらに保護者の方が子どもへの励ましや期待などを書き入れる部分もございます。 このように私の夢カルテは、自分の成長を確かめ、児童・生徒の自己肯定感や将来への夢や希望を持つ力を高め、社会的、職業的自立のために必要な能力を育てるものとして効果があると考えますので、今後も積極的に活用してまいりたいと思います。 次に、3番目の『「いじめ」という言葉をどのように考えているか』についてお答え致します。 いじめとは、文部科学省が実施しております児童・生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査の中で「当該児童生徒が、一定の人間関係のある者から、心理的、物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの」と定義されております。 また「起こった場所は学校の内外を問わない」とされており、いじめに当たるかどうかの判断は、いじめられた児童・生徒の気持ちを重視して行われます。 昨年10月に大津市の中学校2年生の男子生徒が自殺するという痛ましい事件が発生致しました。 私たち教育に携わる者は、いじめは、いつでも、どこでも、誰にでも起こり得るものであるという強い危機感を持ち、いじめは絶対に許されないという強い信念を持って、いじめを許さない学校づくりに努めているところでございます。 いじめ問題の対応に当たっては、未然防止、早期発見、早期対応、とりわけ、いじめの早期発見が極めて肝要であると考えております。そして、いじめ問題を学校のみで解決することに固執することなく、保護者や地域の方々及び関係機関と連携し、相互に情報を共有して対応していくことが大切だと考えております。 本市におきましては、いじめの早期発見につながる相談しやすい体制づくりを目指す中で、児童・生徒の気軽な相談相手となり、心のストレスを和らげる役割を担う心の相談員を10校に配置しております。また、県よりスクールカウンセラーを8校に、そして家庭への働き掛けや福祉関係機関との連携を行うスクールソーシャルワーカーを1人配置していただいております。さらに青少年教育センター奥越愛護センターなどにおいては、電話や手紙による教育相談も行っており、問題行動の早期発見、早期対応に多方面から取り組む体制を整えております。 次に「警察の介入」についてお答え致します。 福井市の中学校において、生徒の暴力行為により警察を要請するという事案が発生致しました。これを受けて本市でも校長会において、警察との連携も視野に入れて対応するように指導しております。 しかしながら、全ての問題行動において警察を要請するというわけではなく、突発的に生徒が集団暴行や多くの器物破損を行い、他の生徒又は教職員に対して危害を加え、教職員だけでは制止できず、周囲の生徒に危険が及ぶような緊急時に限りたいと考えております。このようなことはPTAに事前に説明し、理解を得ておきたいと考えております。 最後に「いじめの発生や疑いがあるときに、調査委員会を設置するのか」についてお答え致します。 いじめの訴えがあった段階で、教員による校内のいじめ対策委員会が組織され、正確に事実関係を把握し、いじめに対応致します。いじめの程度に応じて、PTAや学識経験者の方が入った校内いじめ調査委員会も考えておりますが、現段階では、議員ご指摘の第三者のみで構成する調査委員会を設置することは考えておりません。 ただ、不幸な事態に至った場合には、文部科学省の指針に沿って、調査委員会の設置も考えなければならないと思っております。 いずれにしましても常日頃から学校教育の中で、自己存在感自己有用感が感じられるような体験活動を展開していくことで、児童・生徒一人一人の学校での居場所をつくり、互いの絆を強め、人間関係力を向上させて「優しく、賢く、たくましい大野人(おおのびと)」へと育てることが、いじめなどの問題行動の未然防止につながるものと確信しております。 ○議長(川端義秀君)  産業経済部長、羽田君。 (産業経済部長 羽田年也君 登壇) ◎産業経済部長羽田年也君)  私からは、観光についての1番目「県が実施した二次交通アクセスバス試行運転について本市がルート外だったことに対しての考え方」についてお答え致します。 県は、平成26年度の北陸新幹線金沢開業を見据えて7月7日から8月15日までの39日間、あわら温泉から恐竜博物館、永平寺と本県の代表的な観光地を周遊するあわら・恐竜号を二次交通の実証運行として実施しております。 期間中の利用者は、夏休み前の13日間で50人、夏休み期間中の19日間で190人の合計240人であり、1日平均では6.1人となっております。利用者は、主に県外が中心であり、芦原温泉に宿泊して翌日に恐竜博物館に向かった人が約半数を占めておりました。 県では、これらの結果を踏まえ、二次交通アクセスとして直行バスに一定のニーズがあることを確認しております。 今回の実証運行では、本市への経由はありませんでしたが、この運行は平成25年度も引き続き実施の予定と聞いておりますので、今後、県に対しまして、本市への組み入れを強く働き掛けてまいりたいと考えているところでございます。 ○議長(川端義秀君)  農林整備課長、朝日君。 (農林整備課長、朝日俊雄君 登壇) ◎農林整備課長(朝日俊雄君)  私からは、2件目の「有害鳥獣」についてお答え致します。 まず、ご質問の1番目「過去の捕獲数」についてお答え致します。 本市における過去3年間、平成21年度から平成23年度の主な有害鳥獣の捕獲数につきましては、カラスは平成21年度が488羽、平成22年度が347羽、平成23年度が294羽です。カワウは平成21年度が53羽、平成22年度が89羽、平成23年度が113羽です。イノシシは平成21年度が27頭、平成22年度が129頭、平成23年度が31頭です。ニホンジカは平成21年度が158頭、平成22年度が261頭、平成23年度が131頭です。ニホンザルは平成21年度がゼロ、平成22年度が2頭、平成23年度が6頭です。ハクビシンは平成21年度が5頭、平成22年度が20頭、平成23年度が13頭です。また、本年度のイノシシの捕獲数につきましては、既に昨年度の捕獲数31頭を大きく上回り、8月末時点で62頭となっております。 次に、ご質問の2番目「昨年度実施しました山間部での雑木、雑草刈りの効果と今後の方向性」についてお答え致します。 農地に隣接する山ぎわにおいて、約20㍍の幅で下草刈りや雑木の伐採、枝打ちなどを行い、見通しの良い緩衝帯を造ることで、獣の隠れ場所がなくなり、野生獣は危険を感じ、より一層電気柵などの防除効果が得られることとなります。 昨年度は、緊急雇用創出事業により、この緩衝帯の整備を34地区の延長約51㌔㍍で実施し、集落からは効果があったと良い評価を受けておりますが、昨年は豪雪の後であったことや、山の実が豊作だったことによりイノシシの出没が減ったことも農作物の被害を減少させたものと考えております。 そして本年度は鳥獣被害防止総合対策交付金を活用して緩衝帯整備を実施しておりますが、その場所は昨年度整備しなかった所及び整備をしたが下草刈りのみ実施した所で、本年度森林所有者の同意が得られた所において、雑木の伐採や枝打ちなどの危険な作業を実施し、ある程度年数がたっても見通しがきくようにしております。 今後しばらくは、緩衝帯整備のための下草刈りなどを地域の自主活動で行っていただきたいと考えております。 次に、ご質問の3番目「今まで被害に遭っていない地域での被害状況はどうか」についてお答え致します。 これまで電気柵の設置に対する補助を57地区で総延長約138㌔㍍に対し支援しております。 山ぎわ集落で電気柵を整備しますと、その集落では電気柵を通してのイノシシなどの被害は少なくなりますが、道路や排水路からの侵入が課題になっております。また、山ぎわでは大部分で電気柵が設置されたことから、昨今は川沿いに新たな被害が出ており、順次電気柵の整備を行っております。 次に、ご質問の4番目「鳥獣の生態調査は行っているのか」についてお答え致します。 県においては、行動範囲が広いツキノワグマについて、生物GISシステムの運用により、出没状況や出没傾向を把握し、併せてドングリなどの豊凶調査を行い、秋のツキノワグマの出没を予想しております。ニホンジカについては、一定区間の調査線上にある糞の数から算出する密度調査や狩猟期間に狩猟者から捕獲数や目撃数について報告を受け、生息数の動向を把握しております。また、ニホンザルについては、平成24年2月に出没被害のアンケート調査を行っております。平成25年度においては嶺北の市町でサルの生息状況調査を実施する予定と伺っております。 また、鳥類については、本市では猟友会大野支部、和泉支部と連携し、鮎の食害防止のため、カワウの追い払いを兼ねて主要な河川やダム湖においてカワウの生態調査を行っており、被害防止に努めております。 今後も有害鳥獣の個体数の調整のため、捕獲に重きを置き、市民、猟友会、行政との連携並びに広域的な連携を強め、鳥獣被害のない里づくりを目指してまいりたいと考えております。 ○議長(川端義秀君)  宮澤君。 ◆7番(宮澤秀樹君)  まず観光についてなんですが、確かにまるごと道の駅構想というのは、私は理解はできます。 観光と言っても、いろんな、例えば体験があったり、見たり、いろんなことがあると思います。しかしながら観光の中で1番多いのは、やはり見ることではないかなと、私は感じているところでございます。 従って、大野城が1番来訪客が多いと思います。 観光客の入り数は、築城430年祭のときには非常に各種イベントがあって、たくさん来られました。しかしながら、それを過ぎると、また30万人減少ということになっております。 やはり見るということが、1番の大きな観光につながることだと思います。 例えば、東京スカイツリーを見ても、出来上がってオープンしてわずかの間に相当の人が入っております。そして、そのスカイツリーの周辺が結局はスカイツリーのおかげをもって、いろんな人間が回ったり、或いは観光には付き物の土産或いはアイスクリームのデザイン等が開発されているわけでございます。 従って、私はこの大野城を中心に、やはり何とか、確かに文化遺産ということでは理解はできますが、大野城を核になんとかお願いしたいと思います。 高齢者の方が来られても登ることもなかなか難しい中で、築城430年祭には希望者を車で上まで連れていかれました。そういったことをやはり強化する必要性というのは、私はあると思います。イベントだけでやらないで、何とかやってほしいと思いますが、この辺については、どうお考えなのかお願いします。 ○議長(川端義秀君)  産業経済部長、羽田君。 ◎産業経済部長羽田年也君)  今ほど宮澤議員おっしゃったとおり、大野城も一つの大きな観光の核だというふうに思っております。 大野市の観光というのは、やはり大野城下を見てもらう、まちなか観光というものが主であろうというふうに思っております。そういった意味で結ステーションの整備というのは、その拠点ができたというふうには思っております。 ただ、申し上げましたように、やはり観光客も年齢によっていろんな価値観があるわけですね。まちなかを見に来る人は多いですが、やはり水であるとか、或いは大野の農産物、それからそういったものの食ですね、そういった訪れる方のさまざまなニーズにこれから対応していく、そういうことも必要であろうというふうに考えております。 ○議長(川端義秀君)  宮澤君。 ◆7番(宮澤秀樹君)  次に、有害鳥獣ですが、提出されている議案第65号の中で、第3条に任務が示されているわけでございます。 捕獲ということで捕獲隊を設置するということで、大変理解はあります。そしてまた、生態調査の方も県がいろいろやっておるということで理解はできますが、議案65号で設置される実施隊の適正な捕獲というものを、これをやはり生態調査の下に捕獲数はある程度は決まっていると思いますが、この辺、もう一度お聞きしたいと思います。 ○議長(川端義秀君)  農林整備課長、朝日君。 ◎農林整備課長(朝日俊雄君)  今回、条例案として上程しております実施隊の設置でございますけれども、基本的にこれまでは、猟友会が市の要請によりまして捕獲隊を結成しまして有害鳥獣を捕獲してございます。 ただ、それだけではなかなか十分な効果がないということと、実は実施隊につきましては、市の職員もわなの免許を取って行っております。そういうことで捕獲隊並びに実施隊双方で有害鳥獣の捕獲に心掛けていきたいと思っております。 ただ、個体数につきましては、なかなか把握が困難でございます。基本的に農民の方から農地の被害があったというときに、すぐに出向いてその調査を行い、今後の被害を防止するためにわな等をかけて、被害の防止に努めてまいりたいと考えております。 ○議長(川端義秀君)  宮澤君。
    ◆7番(宮澤秀樹君)  和泉地区におきましては、特にシカやイノシシの被害もあろうかと思いますが、大野市の特産品である穴馬スイートコーンが全滅したと、サルによって全滅したということも聞き及んでおります。 和泉地区においては、やはりサルが獲物をにらんでいるような状況にありますので、どうかサルの捕獲の方にも少し力を入れていただきたいなと、このように思いますのでよろしくお願いを致します。 最後に、教育についてですが、夢カルテというところで、これは自分の目標というものを持って書いているはずですよね。 そうすると今、職場の体験のお話も教育長、ちらっとされていたと思うんですが、自分の将来の目標に向かってつづったこと、学習をもう一度振り返る、そして将来に向けるということは、私は体験学習というのは確かあると思います。職場に行って体験をされるという学習もあると思うんですね。 そうすると、自分が夢カルテを読んだわけではないのでよく分かりませんが、ただそういったことの目標を持ってやるということは、体験学習と言うか、職業の体験の方ですね、そういうものをもう少し長期間、例えば夏休みにやる。企業の協力も必要だとは思います。しかしながら、1日行って、体験してなかなか分かるものではないと思うんです。児童・生徒も理解できない、そして自分の目標は果たしてこれでいいのかということも理解できない、そういった関係が私はあろうかと思います。 そういったことで、夏休みを利用して長期の体験というものについては、目標との絡みの中で、夢カルテの絡みの中でどのように考えていますか。 ○議長(川端義秀君)  教育長、松田君。 ◎教育長(松田公二君)  今、言われますように職業体験というものは、職業観或いは自立意識といったものを持つことでは、非常に有効なことだろうと思いますし、夢カルテということで申し上げますと、カルテでございまして、夢を持つということはもちろん大事なのですが、自分の実践の足跡を振り返る。これは小学校4年生に配布したばかりでございますし、中学1年生に配布したばかりですが、ずっと振り返っていきますと自分の成長の足跡が分かる。そして「ああ、何だ、小学校のころはこの程度のことしか考えられなかったのが、今、僕はこんなふうに伸びてきている。こんな風に考え方が変わったのか」と、こんなことを確認しながら、これから先の自分を作り上げていく。こういうことが夢カルテの特徴でございます。 ですので、学習したこと、行動したこと、もちろん今、やられました職業体験、いろんなことを記録に残して振り返りができる、そしてさらなる自分の職業観を構築していくと言いますか、そういったことのための夢カルテでございますので、今、言われるようなことももちろん大事にしながら、これを活用してまいりたい、こんなふうに思っております。 ○議長(川端義秀君)  宮澤君。 ◆7番(宮澤秀樹君)  自分の目標というものを、やはり私もそうでしたが、高校を卒業する間際になって初めて気が付くような状態だったんで、これは自分の子どもたちには、やっぱりこうした方がいいなという思いをしましたから、だから今度はこの夢カルテを何とか生徒たち、児童たちに良い方法になるようにお願いをしたいと思いますのでよろしくお願いをします。 それから調査委員会は、今、設置しないということだったんですが、では、警察が関与したときにはどのようにしますか。 ○議長(川端義秀君)  教育長、松田君。 ◎教育長(松田公二君)  基本的には、学校が、親が責任を持って、たとえ警察要請があったことでも対応していきたい、こんなふうに思っております。 ただ、先ほど申し上げましたように、極めて悲惨な状態が起きた場合には、第三者の調査委員会を設置することも致し方のない部分かな、こんなふうなことを思っております。 ○議長(川端義秀君)  宮澤君。 ◆7番(宮澤秀樹君)  なるべく警察の関与がないように、日ごろの学校職員の方は大変忙しいとは思いますが、どうか目を光らせて子どもたちを守っていただきたいなと思います。 そのためには、どうしても私は、親の教育と言うか、このことが、大きないじめに直結するようなことではないかなと思います。 つまり家庭内における教育というものは、どこにいじめというものを鎮める力があるのかということが1番大切ではないかなと思います。 場合によっては、いじめの体験を受けた保護者の講演会を実施するとか、そういったことも含めてですね、親との取り組みをどのように考えているのか、最後にお聞かせください。 ○議長(川端義秀君)  教育長、松田君。 ◎教育長(松田公二君)  今、具体的にこんな形というようなことを申し上げることはできませんが、今言われましたようなことは大いに参考にさせていただきながら、進めさせていただきたい、こんなふうに思っております。 ○議長(川端義秀君)  宮澤君 ◆7番(宮澤秀樹君)  いろいろと再質問して、また学校のことも大変厳しい現状であることをよく理解した上で質問させていただきました。 今後、どうか大野市の宝を守るということで、頑張っていただきたいと思いまして、私の質問を終わります。 ○議長(川端義秀君)  以上で宮澤秀樹君の質問を終結致します。 次に、梅林厚子君の質問を許します。 梅林君。 (2番 梅林厚子君 登壇) ◆2番(梅林厚子君)  新風おおのの梅林厚子でございます。 本県の人口が80万人を割ったと報道されました。大野市においても人口減少は続き、高齢化率は高くなり、未婚者の増加、晩婚、晩産化が進み、果たしてこのままで、子どもたちが社会を支えていくという循環が、継続していくのかどうか心配されます。 私たちは、近代化の流れの中で、便利で快適な生活を求めてきました。 しかし、この国難の続く現在において、「今がよければいい」「私たちの生きている時代さえよければいい」という考えは、今や通用せず、それは非常識にも値することでしよう。 原発の問題をある専門家は「今を生きているわれわれは未来犯罪を犯したことになる」とおっしゃっていました。未来を生きる子どもや孫たちに、生命をも脅かすつけを回すこと。これは紛れもない犯罪であるということです。原発のみならず、環境破壊も多額なる債務も、未来犯罪に資することでしよう。 私たちは、これ以上、未来犯罪を犯すことなく、将来を担う子どもたちのために、豊かな自然と、恵まれた環境を保全しつつ、安定した財政を次の世代にバトンタッチしなければなりません。 今後は、国への絶対依存から脱却し、自治体ならではの歴史や文化、さらには先人たちが今日までつないでくれた宝を大いに生かし、その特性や独自性を財源に結び付けていく政策が重要であり、そのためには過去のモデルが通用しなくなったという事実をしっかりと市民に示し、ビジョンを創造し直す能力が必要になってくるでしょう。 逆境のときこそ遠くを見ず、足元を見つめることです。 長い歴史の中で、縁あって岡田市政と共に歩む私たちは、市民の財産と命を守るための共同体であることに、誇りと責任を感じながら一般質問をさせていただきます。 1件目、大野市の水政策について。 21世紀は「水の世紀」といわれ、世界的に水をめぐって深刻な事態が進行しています。 記録的な豪雨がある一方で、急速に砂漠化が進んでいる地域もあり、地球規模で水循環が大きく狂い出しています。昨年、中国では過去50年間で最悪の干ばつが起き、約420万人が飲み水に困ったということです。この夏も、トウモロコシをはじめとする穀物類が凶作になり、徐々にその影響が広がりつつあります。食料自給率が40㌫の日本は、年間約640億立方㍍の水を、食料を通じて輸入していることを考えると、世界の水危機は直ちに私たちの生活にはね返ってきます。 このような水危機をチャンスとばかりに、世界的に水ビジネスが盛んになり、特に経済成長が著しく、また人口増加が著しいアジアにおいて、水不足を見越した中国本土や台湾などの投資家が森林買収に乗り出し始めました。今年5月の時点で、国が確認しただけで1道4県、786㌶、実に東京ドーム165個分の山林が外資や外国人によって取得されています。今の日本には、外国資本の土地所有に対する規則はありません。 本定例会において、「議案第64号 大野市森・水保全条例案」の上程は、市町村単位での動きはまだまだ少ない中で、世界の動きを見通しての将来的視点に立った、まさに市民の財産と命を守ること、さらには市の継続的な発展につながる条例であり、市長のスピード感あるご判断に大いに期待致すものであります。 森と水は不可分一体の存在であり、切り離して考えることはできません。越前おおの湧水文化再生計画を推進しようとされている岡田市政の「水に対する強い思い」を感ずるとともに、高く評価致す次第でございます。この条例により、大野市の森が、水が保全され、さらには市の発展に大きく寄与してくれる資源であることに、これまで以上の期待を持つところです。 それでは1点目「大野市森・水保全条例案」に寄せる市長の思いをお聞き致します。 2点目、昭和52年に制定された大野市地下水保全条例は、当時においては全国的にも珍しく、今、あらためて注目されております。 この条例は、冬季の地下水位の低下が、市民生活に支障を来していることから、市民の生活用水を確保することを目的に制定されたものです。既に30年以上経過しており、社会状況が大きく変化する中で、地下水保全管理計画、大野市湧水文化再生計画、このたびの大野市森・水保全条例案との整合性等も鑑みた上で、現状に即した地下水保全条例の見直しが必要な時期にきていると思われますが、いかがでしようか。 3点目、大野市の水政策は、今回の第57号議案、補正予算にも、研修や調査費などが計上され、市民共有の財産を守るために、湧水文化再生計画を主軸に、着実に目的達成に向けて進められていることをうれしく思います。 今後はそれに加え、大野の水をソフト、ハード両面から、財源につなげる視点が求められるのではないでしょうか。 水ビジネスはペットボトルに入れた水を売るだけではなく、今や世界レベルでバーチャルな観点からもこれまで以上に必要とされています。 さらには、大野市の地下水は軟水で非常に良質です。さらに井戸端会議という言葉にもあるように、水のある所、人が集まるということです。 メンタル的な浄化作用もあります。 このような水の持つ多種多様な特性ある資源を、生かさない手はありません。 大野市森・水保全条例の制定や、地下水保全条例の目的などを、新たに明確にした上で、水の利活用や水をキーワードとする事業などが考えられないかお尋ね致します。 2件目、子どもの命が脅かされる問題が後を絶ちません。子どもを持つ親としては、家族としては、これまで以上に心配な今日です。また、常識では考えられないような事件に絶句するとともに、自己責任と一言で片付けられない社会的な背景を感じます。 将来を担う子どもを、水際で救うことが重要な時代となってくるのでしよう。宮澤議員の質問と重複する点もあるかと思いますが、通告に従いまして、大野の将来を担う子どもの問題についてお聞き致します。 1点目、子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進臨時特例交付金、子宮頸がん予防、ヒブ、小児用肺炎球菌ワクチンの接種期限が、平成25年3月31日までとなっておりますが、その後の対応はどのように考えておられるのか。 2点目、大津のいじめ問題を受けて、大野市教育委員会はどのような対応を行ったのか。 3点目、子どもの教育格差が深刻な問題となる今、大野市教育委員会としてどのような対策を考えておられるのか、お聞き致します。 本日からWHOの自殺予防週間が始まりました。 各自治体において、ゲートキーパー養成講座など自殺防止に向けての取り組みが展開されております。現時点での国レベルの自殺者数は、昨年より減ってはいるものの、最近は、高齢者や若者の自殺が増えてきていることが気になります。高齢者においては、自分が生きていては迷惑が掛かるということ、若者は将来に夢や希望が持てないという理由が多く、何とも切ない気持ちになります。 3.11においても明らかに示されているように、人びとが共同体として統合されている時節には自殺は減少し、逆に個人主義的な生き方が称揚されるとき、自殺も自身の権利であるとの錯覚を生み、増加をたどると、フランスの哲学者デュルケムは言っております。 一人一人の輝く命を、互いに認め合い、それぞれが堂々とたくましく生きることができる共同体としての大野市を、第五次大野市総合計画の下に再構築するためにも、各質問に対して明確なご答弁をお願い申し上げます。 ○議長(川端義秀君)  梅林君の質問に対する理事者の答弁を求めます。 市長、岡田君。 (市長 岡田高大君 登壇) ◎市長(岡田高大君)  梅林議員のご質問にお答え致します。 今回、森・水保全条例を制定する意図でございますが、大野市の森林面積は、県内の森林面積の24㌫を占めるとともに、市域の87㌫を占めております。その緑豊かな森林は、国土の保全、水源の涵養(かんよう)、多様な生物の保全、地球温暖化防止など、市民に限りない恩恵をもたらしており、九頭竜川の上流域を預かるものとして、このかけがえのない森と水資源を後世に引き継いでいくことが、私たちの責務と考えております。 しかしながら、長引く木材価格の低迷などから森林への関心が低くなり、間伐などの森林管理がされず、森林の荒廃が進むとともに、全国的に外国資本などによる森林買収が広がるなどの新たな問題が生じてきております。 さらに民有林所有者の中で、市内に在住されていない所有者の数は全体の約36㌫を占め、県内市町の平均の18㌫に比べ2倍であります。また、その所有する面積は約55㌫を占め、県内市町の平均の24㌫に比べ、同じく約2倍と県内の中では突出して多く所有していることもあり、今後、無秩序な森林の売買による水資源の枯渇並びに乱開発や森林管理の放置などによる森林荒廃を懸念しているところであります。 こうしたことから、大野市全域の山林を対象に、土地売買などの契約並びに水質の汚染や水量に影響を及ぼすおそれのある工作物の設置について、事前の届け出などが必要な事項を定めます大野市森・水保全条例案を今定例会に上程しているところであります。本条例を制定し、適切な運用を図ることで、無秩序な森林の売買や荒廃を抑止したいと考えており、大野の先人たちが育んできました美しく豊かな森と水資源を今後も保全し、市民生活の安全・安心につなげるとともに、後世に引き継いでいけるものと考えております。 そのほかの質問につきましては、担当よりお答えさせていただきます。 ○議長(川端義秀君)  教育委員会事務局長、金子君。 (教育委員会事務局長 金子正義君 登壇) ◎教育委員会事務局長(金子正義君)  私からは、ご質問の2件目「将来を担う子どもの問題」についてのうち、2番目の「大津のいじめ問題を受けての大野市教育委員会の対応」と3番目の「子どもの教育格差の対策」についてお答え致します。 まず2番目の滋賀県大津市のいじめ事件が報道されてからの本市教育委員会の対応でございますが、滋賀県教育委員会が対策本部を設置した7月中旬から、本市教育委員会ではいじめ問題の重大さと深刻さを鑑み、早急に校長会の代表と協議し、福井県のいじめ対応マニュアルや今回のいじめ事件から得た情報などを参考に、新たな未然防止策の検討に着手致しました。 その中で、学校に配置しているカウンセラーなどの活動内容や情報を各校長から聞き取ることや、校長会の意見の集約も必要であることから、8月3日に臨時校長会を行い、この臨時校長会において、いじめを主とする問題行動の未然防止などの対応策をまとめ、その徹底を図りました。 具体的な対応策として、いじめには、未然防止、早期発見と早期対応、早期解決が最も重要であり、とりわけ、いじめの早期発見には、心の相談員やスクールカウンセラーを活用した相談体制の強化、児童・生徒との面談やアンケートによる潜在的ないじめの発見、教職員間の情報交換を常態化し、情報の共有を図ること、保護者や地域からの情報提供やうわさなどあらゆるいじめの可能性の情報を整理、検討することなどを各学校に指示致しました。 また、教職員のいじめの発見に対する心構えとして「ひょっとしたら」「もしかしたら」の発想を持って迅速に対応するように指導し、いじめが発生した場合の対応として、教育委員会への報告はもちろんのこと、学校内で迅速かつ組織的に対応することや、子どもの命に関わる問題は地域社会全体で一丸となることが大切なことから、警察など関係機関に協力要請を行うことをためらわないことなどの対応策を示しました。 さらに事後の対応としては、問題の原因の分析と対応策の構築など再発防止を図ることや子どもたちの心のケアなどの対策も指導致しました。 一方、7月の教育委員会で、この大津市のいじめ事件などを取り上げ、保護者や地域、関係機関などとの連携が必要なときには、情報を公表し、共有しながら適宜適切な連携を取って、いじめなどの問題行動の撲滅に向けて取り組んでいくことを確認致しました。 また、9月の定例校長会でも、2学期が始まることから、児童・生徒の会話、言葉遣い、表情などを常に観察し、わずかな変化を見逃さず、早期発見に努めるよう指示したところであります。 次に、3番目の教育格差の問題でありますが、全国的な教育の格差問題として、地域格差や経済格差などの問題が一部の教育関係者から指摘されていることは承知しております。 本市教育委員会では、学校教育法において、経済的理由によって就学困難と認められる児童・生徒の保護者に対し、市町村は必要な援助を与えなければならないと規定されていること、また小中学校における義務教育の円滑な実施や保護者の経済的負担の軽減を図ることを目的に就学援助費制度を設けております。 この制度は、経済的理由で小中学校への就学が困難と認められる児童・生徒の保護者に対して学用品費、学校給食費、修学旅行費、体育実技用具費などを支給するもので、児童扶養手当受給世帯や大野市母子・父子家庭医療制度の受給世帯、そのほか住民税非課税世帯や住民税課税世帯であっても特別な事情により、就学援助が必要と認められる世帯などに援助しております。これらの援助を受けている児童・生徒は、小中学校合わせて現在200人を超えており、平成23年度実績額は1,800万円余りとなっております。 このようなことから、教育委員会では現在、有効に活用されているこの制度を継続することで、将来を担う子どもたちが等しく教育が受けられるよう支援してまいりたいと考えております。 ○議長(川端義秀君)  建設課長、砂村君。 (建設課長 砂村秀成君 登壇) ◎建設課長(砂村秀成君)  私からは、梅林議員ご質問の1件目「大野市の水政策」についての2番目「地下水保全条例の見直しが必要な時期がきていると思われるがどうか」と3番目「水に注目したまちづくりが考えられないか」についてお答えします。 まず2番目でありますが、地下水保全条例は、土地利用や河川環境の変化による地下水涵養(かんよう)量の減少や冬期間の地下水の過剰な採取などにより市街地で多くの井戸枯れが発生したため、これを防止し、地下水を保全するために必要な事項を定め、市民の生活用水を確保することを目的に制定されました。 抑制地域内での地下水の採取に当たっては、揚水機の吐出口断面積が19.6平方㌢㍍以上の地下水採取者に対し、用途や位置、揚水量などを届け出ることを義務付け、融雪装置の使用に当たっては、道路融雪などの真にやむを得ない場合を除き、地下水を使用してはならないとしております。 この条例の制定以降、市民への周知徹底により地下水保全の意識が高まったことや、冬季の水田湛水(たんすい)などによる涵養対策により、地下水位が徐々にではありますが、上昇傾向になってきており、近年では井戸枯れの報告は受けておらず、本条例は市街地の地下水の保全に寄与しているものと考えております。 また、森・水保全条例が制定されれば、さらに地下水の保全が強化されるものと考えておりますので、今後も湧水再生に向けて努力していきたいと考えております。 次に、3番目ですが、清らかで豊富な水は本市の大切な財産の一つとして認識しており、越前おおの湧水文化再生計画の施策においても湧水活用の推進を掲げており、名水を活用した観光資源の活用や越前おおの型農業を推進することとなっております。 これまでの取り組みを挙げますと、一つ目は、御清水(おしょうず)や本願清水(ほんがんしょうず)などの名水スポットを活用したまちなか観光や、越前大野名水マラソンなどの水をテーマにした行事やイベントを充実させ誘客の拡大を図る。二つ目は、大野の名水を使った商品のブランド化と販売促進を支援するとともに、新たな商品やサービス、土産品の開発の支援や販路開拓を図る。三つ目は、湧水を活用した大野産米のブランド化と販売促進の支援を図るなどの事業を展開しております。 また、企業誘致に関しましても、越前おおの湧水文化再生計画では、特に記載してございませんが、大野の名水を生かせる企業の誘致にも取り組んでおります。 さらに現在進めている越前おおのブランド戦略の策定に当たっては、水は、人、歴史、文化、伝統、自然環境、食などの本市の魅力ある地域資源の一つであり、新たな水の活用についても検討していきたいと考えております。 ○議長(川端義秀君)  健康長寿課長、井川君。 (健康長寿課長 井川鋭子君 登壇) ◎健康長寿課長(井川鋭子君)  私からは、ご質問の2件目「将来を担う子どもの問題」についてのうち、1番目の「子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進臨時特例交付金終了後の対応」についてお答え致します。 平成22年11月に国の子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進臨時特例交付金により開始しました子宮頸がん等ワクチン接種につきましては、当初、平成22年度、23年度の2カ年としていましたが、国が接種費用の助成期間を本年度末まで延長したことにより、本市でも接種を継続して実施しているところであります。 この事業を実施している3種類のワクチン接種率につきましては、昨年度で子宮頸がん86.7㌫、ヒブ58.6㌫、小児用肺炎球菌60.4㌫で、いずれも県平均の接種率を上回っている状況であります。しかしながら、この接種率は他の予防接種と比べますと低い状況であり、これにつきましては平成22年の事業開始の際に全国的なワクチン不足が生じ、接種差し控えがあったことが一因と考えられます。 次に、予防接種の種類や回数が増えたことへの対応につきましては、新しいワクチン接種が開始される前には、協力医療機関を対象として説明会を開催し、適正な接種の徹底を図るとともに、保護者へは乳児訪問や育児相談、1歳6カ月児や3歳児の健診において予防接種の時期や回数、接種間隔について、説明を行っております。また、保育所や幼稚園に予防接種だよりを配布するなど、広く周知し啓発に努めているところであります。 来年度以降の実施につきましては、国の厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会において、子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進事業の継続的な実施に向けて検討していると聞き及んでおります。本市は、本事業が継続して実施できるよう、国に対して助成の継続を強く要望しているところであり、さらに今後も国の動向を注視しながら、継続に向けて対処していく所存であります。 ○議長(川端義秀君)  梅林君。 ◆2番(梅林厚子君)  どうもありがとうございました。 それでは、再質問をさせていただきます。 まず1点目です。 大野市森・水保全条例について、これはパブリックコメントをしていただきまして、市民の意見を取り上げていただきました。これは非常にありがたいことかと思います。 先ほど市長もおっしゃられたように、大野を守っていくためには森の整備等々をさらなる力を入れてやっていかないといけないのだろうという気がします。 そこで、この条例案についてなんですけれども、第9条3項にこのようなことが書かれております。「土地売買等の契約又は対象工作物を設置しようとする当事者の一方又は双方が、国、地方公共団体その他規則で定めるものであるとき」とありますが、その他とはどういうものを指すのかお尋ね致します。 ○議長(川端義秀君)  農林整備課長、朝日君。 ◎農林整備課長(朝日俊雄君)  条例案をお認めいただいた段階ですけれども、今のところ北陸電力の電気事業者ですね、それについては、あくまで電力供給という公益的な面が強いということで、除外したいと考えております。 ○議長(川端義秀君)  梅林君。 ◆2番(梅林厚子君)  パブリックコメントを見てみますと、今言われた電力会社が適用除外と、対象除外ということの部類に入っているのは非常におかしいのではないかという意見が複数出ておりますが、その辺についてはいかがですか。 ○議長(川端義秀君)  農林整備課長、朝日君。 ◎農林整備課長(朝日俊雄君)  これまでの電気事業者の経営、その事業内容について見ますと、先ほども申し上げましたが、あくまで電力供給という公益な面が強いと。 そのほかで支障があることはないだろうということで省くことを考えました。 ただ、時代によりまして、もしかすると、ほかの事業に手を付けるということになりましたら、また規則の方で除外については省くということも考えてまいりたいと思っております。 ○議長(川端義秀君)  市長、岡田君。 ◎市長(岡田高大君)  電力事業者うんぬんと言うことだろうと思いますけれども、電力事業者の場合は電力事業をその場所でやる場合に、当然市町村とも協議するという機会がありますので、今、届け出をやってもらう以前の段階として、事業をやりかける計画の段階から自治体とは関わっていくということなので、そういう意味で、今の課長の答弁はちょっと足らなかったかと思いますけれども、その辺はそういうことでございますので、ご理解いただきたいと思います。 ○議長(川端義秀君)  梅林君。 ◆2番(梅林厚子君)  ありがとうございます。 この条例は、非常に大野市にとって重要だと思います。 そういったことで、ぜひ、この条例を制定していただきたいということが私たちも最優先なので、あまり細かいことは差し控えたいと思います。 また、電力会社に関しましては、水利権の問題等々がありますので、これからやっぱり双方折り合いがつくような形で大野の自然環境を守っていただきたいと思います。 それで、先ほど市長からの答弁もいただきましたように、市外の方が森を所有している割合、これが非常にやっぱり多くて、心配されます。 それで、私の手元に東京に在住しております福島県に森を持っていらっしゃいます方が、非常に再々再度、土地の買い取りの文書と言いますか手紙が送られてくるんですね。頻繁に送られてくるそうです。 私の手元にあるので読んでみます。 福島何とか村の土地を買い取りますということです。それで何々様ときちんとした地名が入っています。それから森林の面積、地目、そういったことが入って、買い取り価格は非常に高額であるというようなことです。これは見てみますと、中国及び台湾に住居をする人たちが正規に購入した海外土地資産を長期間運用するために、売り主は下記の必要書類を用意し、買い主がどこどこにと土地の購入及び手続き、統合管理委託できるように、一切手続きに関するお手伝いをしますというようなことなんですね。これは非常に恐いと思います。 それで、直接の買い主が、中国、台湾等であっても買い主と売り手の間に複数の委託会社が入っています。当然、そこにはマージンが落ちるんだろうと思います。 そういったこと考えると、県外者に対して本当に周知徹底していただきたいと。こういったことは、個別に住所が分かる方々であれば、個別にお手紙を出していただくとか、それからインターネットで配信していただくとか、庁内において、そういう県外の方の相談窓口みたいなものも作っていただけるとありがたいかなというようなことをお願いします。 それで、2点目に入ります。2点目の再質問です。 地下水保全条例の改定についてということで、先ほど砂村課長からのお話にもありましたように、非常にこの昭和52年の条例制定により、水に対する意識が高まったというようなことは感じております。その成果でもあると思うのですけれども、地下水位が少しずつではあるが上昇していると。その背景には本当に職員の皆さんが一生懸命取り組んでくださってきたということも大いに感謝致したいと思います。 そこで、本条例は地下水に対して寄与していると思われるということで、条例の改正は、近々には考えていないというようなことでよろしいのでしょうか。 ○議長(川端義秀君)  建設課長、砂村君。 ◎建設課長(砂村秀成君)  今の議員のご説明あったこととまた重なるのですけれども、昭和52年に策定されて以来、非常に地下水保全の意識向上とか、そういったものに対して非常に効果をしていただいておりまして、寄与しておるという認識の下で、今すぐ喫緊に地下水保全条例を見直すということについては考えてございません。 ○議長(川端義秀君)  梅林君。 ◆2番(梅林厚子君)  私、8月に視察をさせていただきました。長野県の佐久市です。 長野県におきましても森林買収が非常に進んでいるということを危機的に感じて、佐久市における地下水保全条例が制定されたという情報で直接行ってまいりました。 そこの地下水保全条例の制定に向けては、議会提案です。議員の方から地下水の研究部会、これは会派を超えて、そういった委員の方々が水について学習会を重ねて提案したと。その間におきまして2年かかっております。その間に議会はもちろん、それから理事者側ももちろん、市民の参加を重要視したことによって2年間かかったということなんですね。 とてもおもしろいと感じたのは、今、私たちが飲んでいる水が、一体何年の水を飲んでいるのかというような調査をされたようです。場所によっては、15年から30年前の水を飲んでいる。また、50年以上前。ある所では130年以上前の水を飲んでいるんだというようなことも調査結果から出ています。 そういう調査に加えまして、水量の収支ですね、水収支も綿密に調査を行っております。 それと水質です。 なぜ、このような調査を細かく2年間もかけて行って条例まで持っていったかということなんですけれども、これは佐久市は上水道が100㌫完備されていると。こういった環境の下なんですけれども、最近やはり井戸を掘る人が多くなってきたというような背景があってのことです。 それで、向こうの市長がおっしゃいますのは、1番に優先しなければいけないのは市民の生活用水であると。2番目は地下水及び湧水を使って商売をされている方、これも優先しないといけない。3番目には企業も優先しなければいけない。もちろん順位は関係ないのですけれども、水田ですね、灌漑水も使用しなければいけないと。 それでも水が余ったとき、その水はどんどん企業に使ってもらうということで、収支をはっきりと調査をしています。 これは、3点目の水に対してのソフト事業、それからハード事業のバーチャルウォーターという観点からも言いますと、非常にやっぱり水に関して財源につなげないといけないと。これは、地下水の受益者負担とか、いろんなことがこれまで言われていましたが、なかなか先に進まない。であるならば、大野市もきちんとした調査をして、余る水は企業に使ってもらったらどうかというようなことです。 先ほども湧水文化再生計画の中で企業誘致も考えておられるというようなことをお聞きしました。 今、このバーチャルウォーターってすごいんですよね、直接水を飲むだけではなく。 それで、数年前なんですけれども、大野に企業を起こしたある会社がございます。そこの見学をさせていただいたことがあるんですね。なぜ、大野を選んだかということをお聞きましたら、もちろん水はただであるというようなことでした。でもそれだけではないと。それでお聞きしましたところ、非常に大野の地下水は良質である。軟質で良質である。含まれている成分にもいろんな特徴があると。そういったことで、その水を利用するに当たって、もちろん企業というものは直接地下水を使うわけにはいきません。精製水に加工しなければいけないんですね。そのときに加工するコストが非常に安価であると。これも大野に来た一つの理由だと言われました。 それで、この企業もそうなんですけど、IT関連の企業も精製水が非常に必要です。 それから今、人工透析の方が非常に増えております。この人工透析の透析液を希釈するためにも精製水が必要です。これ、国の医療費がこれだけ掛かっているということは、それに関する薬品等々にも精製水が必要なのではないかというようなことです。 それで、そういったことも含めまして、水を財源につなげるには地下水保全条例を今、この時期にきちんと、もう少し詳細において、編み目の細かいものを作らないといけないのではないかというようなことなんですけれども、いかがですか。 ○議長(川端義秀君)  市長、岡田君。 ◎市長(岡田高大君)  条例を見直す、見直さないという判断の必要なときというのは、先の議会でも梅林議員の方から国会の方で、地下水についての議論がされて、法制度になるのではないかというお話もありましたけれども、残念ながらあの法案も国会に掛からずじまいで閉会したということで、私も非常に残念に思っているんですが、ああいった地域の地下水を国の方でしっかりと定めてやっていくという、そういった大きな変化があったときには、この条例についても当然大きく見直す部分が出てくるのだろうと思います。 ただ、今の段階では特にどこを見直すという場所は、私は今のところはないというふうに考えております。 今も梅林議員、いみじくも言われましたけれども、地下水がただという意識ですね、それを変えるためにも早く国の方で、法制度をしていただきたいという思いが1点あります。また一方余った水を全て使うとどうだというご提案ですけれども、もちろん水に関した企業誘致活動は、これまでも進めておりますが、余った水を全て使うということになりますと、下流域へ流す水もないようになりますので、そういったことまではできませんので、やっぱりバランスを考えた中で、そういった企業誘致活動に利用していくというのは、これから進めていくものだろうと思います。重ねて申し上げますけれども、現条例が本当に寄与しているというのは、それぞれ市民の方も分かっておられることだろうと思いますので、今、直ちに直すということは考えているところではございません。 ○議長(川端義秀君)  梅林君。 ◆2番(梅林厚子君)  余った水を全部使うということではないんですけれども、地下水の収支を見ますと河川に流れる水が90㌫以上ということなんですね。これを何とかできないかということもあります。 近々に条例見直しということにはならないということでありますけれども、やっぱりいろんなことを考えていただいた上で、例えば、吐出口が19.6平方㌢㍍の揚水機、パイプを打ったときには報告の義務があるということなんですけれども、この口径で24時間水を出していたら、大量の取水ということなんですね。となると口径のこういった面積で果たして報告義務につい適正であるのかどうかと。これは、やはり1日1人が使う水の量を概算しまして、大体何㍑以上の水を使った方は報告するとかね。こういったこともこれから必要になってくると思います。 それから市長もおっしゃられましたように、水循環基本法案が国会が非常にごたごたしていまして制定に及びませんでした。ところがフォローアップ委員会というものは継続して、今後、会議を開く予定でおります。 大野市にとりましても、本当に水を大事にしたいという市民の声も吸い上げていただいて、ぜひとも国への要望をお願いしたいかと思います。 それで、3番目の水をキーワードにする取り組みということでもう1点、非常にやはり水のある所は、本当に人が寄ってくるんですね。今年の夏も小さい子どもたちがあちらこちらにある水空間、親水空間で足を浸したり、もうお尻までつけてと。そういった表情を見て回りの大人たちが本当に幸せそうな顔をしていらっしゃるんですね。流れていたら触れたくなるような。そういったことで、もっともっと水というものをキーワードに生かしていっていただきたいと。 一つ提案なんですけれども、名水マラソン、これも非常に長い歴史を持っていて、最近の参加者が非常に増えております。私も昔、子どもと一緒に参加したことがあるんですけれども、この年齢になると走りたくても走られないという方も非常に多うございます。そういった方々にはサブ的な形で名水ウォークというようなものを行っていただいて、まちなかを歩こうじゃないかというようなことも、交流人口を増やす一つの手段になるのではないかというようなことを思いますので、またお考えいただきたいと思います。 答弁は結構です。 それでは、続きまして子どもの問題について少しお伺いします。 まず予防接種なんですけれども、これ、何とか心と秋の空と言いまして、非常に女性は心変わりがするということも、こういった言葉に象徴されているようですけれども、女性の体と心というものは非常に複雑に絡み合っているということです。このことを知っていただきたいということです。 それで、どういうことかと言いますと、マリッジブルーという言葉があります。結婚が決まって、結納を挙げて、その後に非常に不安になるという若者が多うございます。 それと、生理時にはメンタル的な問題が非常に出てきます。気持ちがなえてしまうというようなことです。 もう一つ、最近、非常に聞きますのは、産後クライシスという言葉です。産後のお母さんが非常に精神的に不安定になると。このことが離婚に及ぶというケースもございます。 こういった女性の産後の環境の中で、この予防接種というものが非常に最近多くなりました。私も数えてみたんですけれども、任意とかいろいろ含めたときに、30種類以上の任意接種を受けないといけないんですね。これは、何が大変かと言うと、もちろん働いているお母さんが接種に連れて行けないということもありますが、スケジュールを立てるのが非常に大変だということをお聞きします。もう、これだけずらりと並んだ予防接種ワクチンを見たときに、一体どうしようかと。それで、年齢が低いほど回数が増えます。1回で27日間おかないといけないとか、2カ月おかないといけないとか。 そういったことで、産後クライシスの中でこういった問題も出てきております。 これは、先ほどお話いただいたように、いろんな所で相談とか、そういったケアをしていただけるということなんですけれども、お父さん方へのこういった予防接種に関する知識と言いますか、指導というようなことは行われているんですか。 ○議長(川端義秀君)  健康長寿課長、井川君。 ◎健康長寿課長(井川鋭子君)  お父さんに直接というのは、なかなか場はないのですけれども、1歳半とか3歳児にもお父さんはお出でになりますので、そういう所でもお話はさせていただきますし、それから出産前にママパパ子育て相談というのをやっておりまして、そこにはご夫婦で同席されますので、その中でも予防接種については、お話をさせていただきます。 それから先ほど申しましたように、保育所とか、幼稚園に対して予防接種だよりを各家庭の方に配布させていただいておりますので、それもご覧になる機会は、お父さんにはあるかなと考えております。 ○議長(川端義秀君)  梅林君。 ◆2番(梅林厚子君)  ありがとうございます。 できるだけお父さん方の協力も得られるように、そして産後クライシスという、こういった時期的なものができるだけ早く回避されるように周知、徹底していただきたいと思いますのでお願いします。 それで、このワクチンに関しまして、来年3月31日で切れまして、4月1日からは実費ということですね。 これも先ほどから言いますように、子どもの体調というのは、日々、分からないんですね。注射に連れて行ったはいいが、そこで熱を測ったら発熱していて受けられなかったと。では、次の予定どうするのかと。 それで、国の動向がというような形で、非常に懸念されるわけなんですけれども、まずワクチンに至った経緯が非常に国もずさんです。ヒブワクチンを接種するというときに、豚のインフルエンザワクチンを国が非常にたくさん買い入れたということですね。そのあとに、豚のワクチンによるインフルエンザが収束したと。そのときに非常にたくさんのワクチンが余ったということです。これを買った先はイギリスだと聞いていますが、そのときに9,900万人以上のワクチンが余ってしまった。それでどうしたか。もちろんこれを無駄にすることなく、別のワクチンを買ったというような国の背景があります。こういうことをしていますので、期限を決めて平成25年3月31日までと。 ここに子どもたちの顔が全然見えてきません。では、3月30日に生まれた子はどうなるのだということもあります。先ほどから国にも要望を出してくださるとおっしゃっていますので、本当に尊い子どもの命を水際で救うことに対して、もっと真剣に取り組みたいと私も思っております。 それでは、最後です。 いじめの問題について、ちょっとお尋ね致します。 大津の問題がいろんな所でいろんな話題として提供されていて、何が本当なのか、何がうそなのか、全くよく分からない状況なんです。 やはり日本の教育行政に根本的に関わる問題ではないかという気が致します。しかし、学校教育に関する責任は一体誰にあるのかというようなことが、未だに明確にされていないということがあります。 教育長、学校教育に関する責任は一体誰にあると思われますか。お尋ね致します。 ○議長(川端義秀君)  教育長、松田君。 ◎教育長(松田公二君)  責任はというようなことで、このことは誰だ、このことは誰だというような形ではなくて、それぞれその事案事案において、考えていかなければならないことだと思いますし、私はですね、今回のいじめ事件等を考えますと、やっぱり私たち教育委員会がもう少しと言うか、もっともっと当事者意識、こういうことを持たなければならない。そして学校との対応をしなければならない。 こういうような思いをしておりますので、誰がというような問題でなく、そういう認識をしっかり持つということが大事かなと、こんなふうに思っております。 ○議長(川端義秀君)  梅林君。 ◆2番(梅林厚子君)  ちょっと残念なご答弁だと私は感じました。 この問題なんですけれども、宮澤議員が質問されたときの答弁の中にいじめに関しては、早期発見、早期対応、その前に未然防止ということを掲げられております。 それで、発生や疑いのあるときの調査委員会等々の答弁のときには、不幸な事態に至った場合には第三者委員会の設置も考えると、これ、不幸な事態とはどういうことですか。いじめを受けている子どもたちはみんな不幸だと私は思っています。 それが体に影響を及ぼすとか、それから最悪の場合というようなこともありましたが、そういったことではなくても、日々、このことでもんもんとしている子どもたちは、非常に不幸な事態なんですよね。 これは、やはり大人たちに分かっていただけなかったら、子どもたちは救われないような気が致しますが、ご答弁をお願い致します。 ○議長(川端義秀君)  教育長、松田君。 ◎教育長(松田公二君)  不幸な事態という言葉で、あえて言葉を変えて申し上げました。 文部科学省は、自殺が起きた場合というような言葉で表記されておりました。それをやはりこういった場で、自殺ということについて、あまり言葉を表面的に露骨に出すことについては抵抗があるということで、不幸な場合という形でお話をさせていただきました。 ○議長(川端義秀君)  梅林君。 ◆2番(梅林厚子君)  はい、文科省の方がどういったことを言おうとも、やっぱり地域の子どもは地域で守るということが最優先なので、そういった点も、やはり今後、深く考えていただきたいと思います。 それと、今回の事件を受けまして、専門家を200地域に派遣するとか、こういったことがあります。その中に、教育委員会が国に速やかに報告するようルールを厳格化するとか、それから積極的な実態把握に努めた学校や教職員を評価するというようなことも書かれております。 今、先生方非常に忙しゅうございます。 こういった中で、またこういったことで評価をされると。こういった管理体制が強化される中で、本当に自由で伸び伸びと大野らしい子どもが育つのかどうか非常に気になります。 これに対していかがですか。 ○議長(川端義秀君)  教育長、松田君。 ◎教育長(松田公二君)  極めて多忙ではありますが、真摯(しんし)に対応していかなければならない問題でございます。 教育委員会と致しましては、基本的にこれまで、どちらかというといろんな指示、指導事項は全体を集めて、寄せて、そういったことを行ってきましたが、できるだけ教育委員会が出向いて、個別の学校に指導を重ねていくような体制を取っていけたらいいな、こんなふうに考えています。 土曜日、日曜日、全ての中学校の体育大会に出向いて、そこに参加しておられます保護者だとか、それから校長先生方とお話をさせていだきました。 その中で、やっぱり出てきますのは先般の交通事故について、学校としてこうあってほしい、教育委員会はこうあってほしい、こういった願いもお聞きしましたし、校長からはそれぞれの学校におけるいじめであったり、不登校であったりするようなことについてのご相談も受けました。 いわゆる教育委員会は、先ほども申し上げましたが、当事者意識をしっかり持って、そして出向いて対応できるような、そんな教育委員会を志向していきたい、そんなふうに思っております。 ○議長(川端義秀君)  梅林君。 ◆2番(梅林厚子君)  できるだけ子どものそばに寄って、子どもの話を聞いていただくと。まず、このことが非常に重要なんだと思います。 これは、誰でもできることではございません。本当に、やはり学校の方で、きちんとこういったことを徹底していただいて、それから宮澤議員の方からもありましたが、家庭教育においてもしかりなんですけれども、家庭が非常に変わっております。こういったところで、もっともっと私たちが知恵を絞って、家庭教育の向上について考えなければいけないんだと思っております。 もう1点お尋ねします。 いじめに関しては、携帯とか電子メール等々において誹謗(ひぼう)中傷を書かれたことが、非常に精神的な問題を引き起こしているというようなことも聞きますが、大野市の児童・生徒、大体でよろしいんですけれども、携帯所持率、パソコン使用率と言いますかね、使っている子どもたちの数は把握されておりますか。 ○議長(川端義秀君)  教育委員会事務局長、金子君。 ◎教育委員会事務局長(金子正義君)  議員ご質問の携帯の所持率ですけれども、中学生で約1割が所持しているということで調査しております。 ○議長(川端義秀君)  梅林君。 ◆2番(梅林厚子君)  ありがとうございます。 なかなか自分の思いを言葉に表すというのは、大人でも非常に難しゅうございます。 まして14歳や15歳の子どもが、本当に心の中にあるものを言葉で相手に分かるように伝えられるかといったら、それはなかなか可能ではないと思います。 こういったときに、携帯メールで先生に発信するとか、ちょっと電話をかけてやったら声が聞けるとか、こういったこともこれから非常に大事なことになってくる時代かもしれません。 私は、あまりこういった物を持つのは賛成ではないんですけれども、これをうまく利活用することによって、子どもを水際で防ぐことができるかもしれませんので、その辺も、先生方も非常にお忙しくなるとは思うんですけれども、お考えいただきたいと思います。 最後になりました。教育格差について。 これも非常に貧困率が高くなっています。特に30代、40代の子どもたちを育てている世帯の貧困率が非常に高くなっているんですね。 ワーキングプアというようなことは、昔でいう貧困というのは働かないからだと、仕事はいっぱいあるのに仕事をしようとしないからだというようなことでありましたが、現在はそればかりではなさそうです。働いても働いても、給料が上がらないというようなことがいわれております。 子育て世代の貧困率は14.2㌫。その中で、失業率が0.4㌫。99㌫の人が働いているにも関わらず、貧困という部類の中に入れられていると。その中で20代の母子家庭は20.6㌫が貧困であると。1カ月の食費が2万2,000円程度であるだろうと言われているんですね。 実際にそのとおりかどうか分からないんですけれども、こういった中で、ある子どもが、自分の入りたい部活動があるんだけど、その部活動はどうもお金が掛かるから入れないというようなことも過去に聞いておりました。 それで、この部活動に掛かる個人負担を見てみますと、ゼロ円から5、6万円単位まであるんですよね。 これも小規模校と、それからマンモス校とでは若干違っておりますが・・・・・・ ○議長(川端義秀君)  この際申し上げます。 梅林君の質問の途中でありますが、会議規則第62条第3項の規定により質問時間を超えております。 以上で梅林厚子君の質問を終結致します。 会議の途中でありますが暫時休憩致します。(午前11時49分 休憩)(午後1時00分 再開) ○議長(川端義秀君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、髙岡和行君の質問を許します。 髙岡君。 (11番 髙岡和行君 登壇) ◆11番(髙岡和行君)  双葉会の髙岡和行です。 畑中会長のお許しをいただき、第381回の9月定例議会に一般質問をさせていただきますので、よろしくお願い致します。 過日行われましたスポーツの祭典、オリンピック、パラリンピックで素晴らしい成績を残されたことに対して、大きなエールを送りたいと思いますし、また大きな感動と喜びを与えていただきましたことに感謝を致したいと思います。 さて、世界経済は欧州発信用不安が未だに連鎖反応を起こし、その影響か、世界各国の経済が不安定になっております。 ECB、ヨーロッパ中央銀行は、危険水準に達した各国の国債を買い取るといった対策を打ち出しているようですがどうなることやら。 アメリカにおいては、大統領選が間もなくとなってきました。通常なら景気浮揚に、雇用拡大にありとあらゆる対策を取ってきている、その効果は限定的で、QE3、すなわち追加の緩和策を期待しているといったところでしょうか。大統領の信任、景気、雇用は大きく改善されるのでしょうか。 さて、日本国内はどうかと言うと債務が959兆円にもなり、今年度の赤字国債法案は審議がストップしておりますが、加えると1,000兆円を突破するとのニュースです。政府は本当に危機感を感じていないのか、鈍感を装っているのか、不思議でなりません。日本国債をECBのように無制限に買ってくれる所があるのでしょうか。 そしてその前に、消費税増税法案が通り、内容は明確にせず、まず国民に負担をさせる対策を取ったということです。 原発再稼動はどうかと言いますと、節電が無理だからと言い、とりあえずの再稼働対策を取りました。 赤字国債は、選挙制度改革と一体に出したため、問責決議で審議がストップ。 自身が都合が悪くなると問責。 本当に日本国を守る、日本国民を守るという気持ちがあるのか疑いを持ちます。 最近になって、尖閣諸島をはじめ、領土問題が目を覚ましたかのように、3国から持ち上がってきたのは、日本国政府が一枚岩になっていないからだと感じるのは私だけでしょうか。揚げ句の果てに、政府が20億円余りで買い取るとの苦肉の対策です。 さて、報道によると原発の事故処理が遅々として進んでいないとのこと。 ある書物に原子力のことが書かれていましたので、ご紹介を差し上げます。プルトニウムとは、デーモン・コアの同位体で死界の神のことであると。だから、プルトニウムを処理するのに、仏に依存した。すなわち「もんじゅ」「ふげん」は「文殊菩薩」「普賢菩薩」、すなわち人間が立ち入ってはならない領域であると書かれていました。 私自身、まだ死界に行っていないので分かりませんけれども。 政府は節電が間に合わない対策で、再稼働の後に原発依存の話をやっております。お役所判断というものは、ゼロか100だと思っておりましたのに、いささかおかしい話で、また地震が起こりうる確率は大きいと言っている中で、平然と再稼動の話をしているのもいかがなものかと思っております。 最近では、2030年には原発ゼロと提言が出てきましたが、近いうちにこの提言も変わるのかもしれません。しかし、首長の7割がこの提案に好感しているとのことです。 円高対策においても、円売りドル買いの対策のみの日銀。 国民の生活が第1なら地方交付税が滞ることのないような対策を取るのが、第1ではないかと思っております。 また、維新などという言葉は、明治のときだけと思いきや、最近、ポピュリズムのごとく出てきました。「日本の外交下手は明治から政治下手は昭和から」と、この言葉をまたぶり返すのではないでしょうか。 当市において、その深刻さは景気不況の長期化、円高不況、デフレに加え、政治の怠慢で交付税遅延、まちづくり交付金の廃止等々ではないかと思いつつ質問に入りたいと思います。 1番目の質問ですが、今定例会後に当市は平成25年度の予算編成に入ると思いますが、総合計画では財政改革を基本と踏まえてとおっしゃっておられます。現時点までの財政改革について、どのように思っておられるのかお尋ねを致したいと思います。 2番目の質問です。 大野市の宝探しについてお尋ねをしたいと思います。 当市の考える宝とは何なのですか。それを探して、どう利用しようとしているのかをお尋ねしたいと思います。 3番目の質問ですが、大野らしい特色のある学校教育とは、どのようなものなのかお尋ねをしておきたいと思います。 最後ですが、当市の空き家、空き地についての考え方をお尋ねして質問を終わります。 ○議長(川端義秀君)  髙岡君の質問に対する理事者の答弁を求めます。 市長、岡田君 (市長 岡田高大君 登壇) ◎市長(岡田高大君)  髙岡議員のご質問にお答え致します。 「財政改革」についてでございますが、私は平成18年に大野市長に初当選して以来、中部縦貫自動車道をはじめとした道路網の整備や中心市街地の活性化、越前おおの型農業の確立、水環境の保全、教育の充実など、各種施策にスピード感をもって取り組むとともに、施策を進めるに当たっての土台となります健全で堅実な財政運営に努めてきたところであります。 これまでの財政運営の取り組みを申し上げますと、まず市債発行額の抑制と基金への積み立てであります。市債の残高を減らし、基金の積立額を増やすことによりまして、将来的な財政負担を軽減し、財政に弾力性を持たせるように努めてまいりました。 具体的に申し上げますと、一般会計の平成23年度末の市債の残高は約136億4,000万円で、基金の積立額は約71億6,000万円となっております。平成17年度末と比較してみますと、市債の残高は約18億2,000万円減少し、基金の積立額は約15億6,000万円増加したところであります。 次に、国、県などの補助金、交付金の積極的な活用であります。 市が新たな事業などを立ち上げる場合には、国、県の補助金、交付金はもとより、民間団体などが行っています補助制度についても活用できるものがないか検討するよう指示をしているところであります。多方面の補助制度にアンテナを高くして、効果的に活用することにより、できる限り市の財政負担を軽減させるように取り組んでまいりました。 一例を申し上げますと、国の社会資本整備総合交付金を使いました結ステーションや結とぴあ、城下町東広場の整備、災害時に備えました排水ポンプ車の購入など、さまざまな事業に活用するとともに、昨年度は独立行政法人日本スポーツ振興センターのスポーツ振興くじ助成金をサン・スポーツランドの施設改修や奥越ふれあい公園多目的グラウンドの照明設備整備などに活用したところであります。 このような取り組みを進めてきたことによりまして、本議会にも報告させていただいております平成23年度の決算に基づく健全化判断比率及び資金不足比率につきましては、財政健全化計画や経営健全化計画の策定が必要となる基準であります、いわゆるイエローカードとなる基準を大きく下回っており、県内9市の中でも優良な状況であります。 今後は、社会保障関係費や医療給付費の伸びが一層見込まれる中において、新庁舎の整備や下水道事業など、大型プロジェクトを進める必要がありますので、引き続き健全な財政運営に努めることはもちろん、慣例や前例に捉われない柔軟な発想を取り入れるなど、常に改革意識を持って取り組んでまいりたいと考えております。 そのほかの質問につきましては、担当よりお答えさせていただきます。 ○議長(川端義秀君)  教育長、松田君。 (教育長 松田公二君 登壇) ◎教育長(松田公二君)  私からは、議員ご質問の3件目「教育指針」についてお答え致します。 大野市の小中学校の教育の特色は、一言で申し上げますと、教育理念「明倫の心を重んじ 育てよう大野人(おおのびと)」に基づいて行っている教育だと考えております。教育理念で求める大野人は「優しく 賢く たくましい」人間像であります。これは、いつの時代においても、いかなる状況においても、自分の目標に向かって前向きに努力するとともに、社会の一員として心豊かに生き抜いていこうとする人の姿であると考えております。 この大野人を目指して、各学校と教育委員会が両輪となって、ふるさとを知り、ふるさとを創る活動を展開していっていることが大野の教育の特色でございます。 それでは、各学校のその具体的な取り組みについて申し上げます。 各小中学校では、自分たちの住む地域の歴史や伝統文化、自然や産業、暮らしについて学ぶとともに、そこに住む人たちの素晴らしい技術や、地域を守ろうとする願いを学ぶ「ふるさと学習」に取り組んでおります。 例を挙げますと、かつて荘園であった地域の乾側小学校では、昔、収穫した米を京都の醍醐寺に納めていたことを学び、米作り体験学習で収穫した米を醍醐寺に送る活動を始めたところ、その活動が近くの醍醐小学校との交流活動に広がり、京都から田植え体験のために相互に訪問し合うような交流学習に発展してきております。 有終西小学校では、関係者の協力を得て、七間朝市で自分たちが育てたジャガイモやサツマイモを販売する朝市体験を行っております。有終南小学校では、本願清水(ほんがんしょうず)イトヨの里でイトヨの生態などを学習したり、イトヨの保護活動や湧水保全活動に協力したりしており、ボランティア活動に参加する児童も増えてきたと聞いております。 陽明中学校では、陽明の森プロジェクトで、植林と下草刈り、シイタケ栽培体験を通して環境教育を行っており、豊かな森になるのを楽しみにしていると聞いております。 和泉小中学校では、小学生が紅葉まつりで赤い羽募金活動に参加し、自分たちの育てた穴馬カブラを募金のお礼として配っております。また、中学生は、JR九頭竜湖駅のトイレを利用者に気持ちよく使ってもらおうと、年3回を目標に、素手で掃除しており、便器を磨き、心を磨く、この活動には頭が下がる思いが致します。 このほか、小山小学校の農業体験や鍬おどりの伝承、上庄小学校の農業体験と麻那姫音頭の伝承、阪谷小学校のスターランドさかだにと連携した農業体験、富田小学校のビオトープを活用した環境教育と神楽(かぐら)の伝承、有終東小学校の地域のお宝探しとしぐさ踊りの伝承、下庄小学校の地域のお宝探しと農業体験などがあります。さらに尚徳中学校では、福祉施設でのガラス拭きや車いす掃除、地域美化活動、開成中学校では、善意銀行が中心になったボランティア活動や亀山の美化活動、上庄中学校では、地域の美化活動や地域行事の参加などが挙げられます。 このようにそれぞれの学校が地域に根ざした特色あるふるさとを知り、ふるさとを創る活動に取り組んでおります。 次に、教育委員会が主体となって取り組んでいる四つの活動について申し上げます。 毎年2学期には、市内の小学校が一堂に会し、各学校が取り組んだ地域の歴史や自然、伝統芸能などのふるさと学習について発表し合うふるさと学習交流会を文化会館で行っております。各地域の貴重なお宝の発見が報告されたり、各学校の新たなふるさとに関わる取り組みが報告されたりして、子どもたちのふるさとを思う心が溢れた交流会となっております。さらに小学校では、人としての生き方や考え方を学ぶために、ふるさとの先人を道徳の時間の教材として取り入れております。金森長近公の城下町づくりにおける計画性と熱意、土井利忠公の藩政改革における先見性と実行力、尾崎琴洞扇のふるさとの発展を願う郷土愛の心など、3人の生き方や考え方を通して、進取の気象や社会貢献の心を育てております。 また、中学校では、ふるさとを創る活動として、おおの城まつりでみこしとダンスパフォーマンスで、祭りを盛り上げてくれております。まだ始めて3年という取り組みではありますが、本市の全中学生が必ず城まつりでダンスを披露し、みこしを担いで祭りを盛り上げる体験は、全国的にもまれな活動であると考えております。全中学校の1年生と3年生を中心に集い、パフォーマンスを繰り広げ、多くの人に楽しんでもらうことを通して、大野市の中学生としての一体感とふるさと大野を元気づける充実感や達成感を感じております。このみこしとダンスパフォーマンスが、本市の新たな伝統になるように継続し、将来的に親子で共通の話題になったり、成人式や同窓会で思い出話になったりするようなふるさとを創る活動に育ててまいりたいと考えております。 また、試行ではありますが、小学校6年生と中学校3年生が、夏休み中に一日保育体験を行っており、これまでに小学校3校、中学校2校で実施しております。幼児の世話をすることで命を守り育てることの尊さや、自分も多くの人の手と愛情によって育てられたことに気づかせ、感謝と命を大切にする心を育てており、教育理念で求める優しい大野人(おおのびと)の育成につながっていくものと考えております。 このように各小中学校で行われているふるさとを知り、ふるさとを創る活動は、地域の多くの方の協力を得ながら進められており、子どもたちはさまざまな地域の人たちと触れ合うことになり、教室では学べない体験をすることになります。地域の人たちと交わることを通して、あいさつや言葉遣いなどの社会性を身に付けるとともに、人間関係力を養うことになります。 ふるさと学習をすることによって、子どもたちは、自分自身が地域とつながっていることを感じ、ふるさとを大切にしようという心とふるさとを誇りに思う心へと発展していくと期待しているところであります。 さて、世界の経済不況と予想以上の速さで進行する少子高齢化で、経済、教育などにおいて世界の先頭を走ってきた日本も、今や先頭グループから遅れ始めております。総人口及び労働力人口の減少と経済活動の低下にあえぐ現在の状況から、未来に希望を見いだそうとしますと、未来を担う子どもたちに、現状を打開していく力を付けなければならないと考えております。 社会が国際化、情報化へと進展していくからこそ、智恵と工夫で生き抜けるたくましさと、共に助け合い、共に進もうとする互助・共助の心を持った人材を育てなければならないと考えます。 そのために、大野市の学校教育は、豊かな自然の中で力いっぱい活動することと、ふるさと大野の財産とも言うべき、幾多の先人の業(わざ)に学ぶことを原点としたいと考えております。地味であっても、地域の良さを生かした、地に足が付いた、明倫の心を大切にした教育こそが、大野市の学校教育の特色であり、普遍の教育であると考えております。 ○議長(川端義秀君)  秘書政策局長、田中君。 (秘書政策局長 田中雄一郎君 登壇) ◎秘書政策局長(田中雄一郎君)  私からは、ご質問の2件目「大野市の宝探し」についてご答弁を申し上げます。 大野市では今年度、本市の特性を生かした越前おおのブランドの確立と推進を目指して、越前おおのブランド戦略を策定することとしており、現在、作業を進めているところでございます。 地域活動に取り組んでいらっしゃる市民の方、それから学識経験者、公募委員などからなる越前おおのブランド戦略策定委員会を設置し、5月18日に第1回委員会を開催して、戦略策定に向けた取り組み方針や方向性について話し合うとともに、戦略の基礎資料となるアンケート調査内容について協議致しました。 その後、6月中旬から下旬にかけて、市民のほか、市内に立地する企業や観光関連事業所、三大都市圏の住民、越前おおのブランド大使や越前おおのサポーター倶楽部、平成大野屋支店主などの本市と関わりのある方々を対象にアンケート調査を実施し、本市が保有する地域資源、いわゆる宝に対する思いを把握致しました。 その結果と致しまして、さまざまな地域資源の中で誇り・象徴と思うものでは、里芋・里芋のころ煮、名水・御清水(おしょうず)、越前大野城、人柄がのんびりと温和、そして忍耐強い市民性、農作業や冠婚葬祭でお互いに支え合ってきた結の精神など、市民にも市外の方にも共通して高い評価が得られたものがありました。 また、市民の皆さんは米、宝慶寺、とんちゃんなどを高く評価しておられますが、市外の方は七間朝市、北陸の小京都、歴史的風情の残る町割などを高く評価し、市民と市外の方の評価の方向が異なったものもございました。 次に、よく購入したり食べたりする食・特産・名物では、市民はやはりとんちゃん、焼きサバ、厚揚げなどを、市外の方はおろしそば、昇竜マイタケ、地酒などを高く評価していらっしゃいます。 次に、よく行く場所や催し或いは行ってみたい場所や催しでは、市民の方はおおの城まつり、各神社の祭礼などを高く評価しておられますが、市外の方は越前大野城、御清水、九頭竜湖などを高く評価していらっしゃいます。 また、歴史・文化については、市民と市外の方の興味や関心のある項目が、金森長近公、武家屋敷旧内山家などの歴史的建造物などで、ほぼ一致しておりました。 なおアンケート調査で記入のあった自由意見の中からは、和菓子やとち餅、山菜など、新たに地域資源として磨きをかけるべきではないかと考えられるものも出てまいりました。 今後は、このアンケート調査結果を踏まえながら、本市の持つ地域資源を包み込むような、本市の全体のブランドイメージを表現するキャッチコピーを検討するとともに、全体イメージの下に位置付けられる地域資源をいくつかのブランド分野に区分し、その活用手法などについて、策定委員会で検討してまいります。 ○議長(川端義秀君)  総務部長、江波君。 (総務部長 江波庄進君 登壇) ◎総務部長(江波庄進君)  私からは、ご質問の4件目の「空き家、空き地」についてお答え致します。 総務省が平成20年に実施致しました住宅・土地統計調査によりますと、全国の総住宅戸数は5,759万件となっており、そのうち空き家は757万件で、空き家率は13.1㌫となっております。 この統計の本市の調査結果では、総住宅戸数は1万2,040件あり、うち空き家は1,260件、空き家率は10.5㌫となっており、全国平均よりは、やや低い数値ですが、賃貸や売却の予定がなく、居住者が不在の空き家が増加傾向にあります。 こうした空き家・空き地の活用策と致しましては、平成8年度から実施している大野市商店街空地空家活性化対策事業等において、大野商工会議所と連携し、互いに情報を共有しながら、出店希望者の出店計画及び経営計画の作成支援などのサポートや、中心市街地などの空き家や空き地に出店する方に対して店舗改装経費の一部と家賃の補助を行っており、平成23年度においては、空き店舗へ5軒の出店がありました。 また、人口減少傾向に歯止めを掛け、定住人口や交流人口の増加を図るため、越前おおの暮らし応援事業を実施しております。 この事業の一環として、平成22年度から売却或いは賃貸が可能な空き家の情報を登録していただき、定住希望者に向け、住宅に関する情報を提供する越前おおの空き家情報バンク制度に取り組んでおり、これまでの相談件数は86件で、実際に定住された実績は1件あります。 このほかにも、平成13年度から実施している空き地を活用した土地所有者による賃貸住宅の建設に対し、補助を行う地域優良賃貸住宅整備事業では、これまで3件の実績があります。さらに平成23年度からは若年世帯による空き家の取得やリフォームに対し、補助を行う越前おおの定住促進事業を進めており、これは5件の実績があります。 一方、管理が不十分な空き家については、雪や風による倒壊や火災発生のおそれ、衛生面や環境面の悪化など、周辺への影響が大きな問題となっております。 本市の対応と致しましては、雪により倒壊の危険があり、周辺に影響を及ぼすおそれのある空き家につきましては、これまで建物の所有者や管理者に対し、降雪期前に保全管理を行うよう通知するとともに、戸別訪問を行って、適正管理を要請してまいりました。この結果、市が把握している危険な空き家約20件のうち、ここ5年間で十数件が所有者や管理者により取り壊しが行われております。 また、豪雪により道路や周辺家屋に影響があり緊急的に対処が必要な空き家につきましては、市が雪下ろしなどの応急措置を実施しており、平成18年豪雪の際には14件、平成22年には1件、平成23年には6件処理しております。 この空き家に関する問題につきましては、これまで北信越市長会や福井県市議会議長会等を通じて、行政によって解体等ができるよう、国に法整備を求める要望をしておりますが、未だ実現には至っておりません。 市と致しましては、今後も引き続き利用可能な空き家や空き地については、有効活用を図るとともに、管理不十分で周辺に悪影響をもたらす空き家、空き地については、所有者、管理者に対し、適正な維持管理を求めてまいります。また、空き家・空き地対策を円滑に進めるため、国の法的措置や財政支援についても継続して要望してまいりたいと考えております。 ○議長(川端義秀君)  髙岡君。 ◆11番(髙岡和行君)  はい、ありがとうございます。 少し再質問させていただきたいと思います。 まず空き家、空き地から、順番は前後しますけど、お尋ねをしたいと思います。 売却又は賃貸可能な中と、また使用不能又は全く草ぼうぼうになっている空き家、空き地とか、いろいろあると思うんですけれど、過日の新聞で、坂井市の方でこの空き家、空き地に関する、空き地までいってないですか、空き家に関する条例が上程されたということに関して、市長はいかが考えておいでになられますか、ちょっとお尋ねをしたいと思います。 ○議長(川端義秀君)  市長、岡田君。 ◎市長(岡田高大君)  坂井市の方で、そうした条例案が、今9月ですか、上程されているということで、マスコミで聞いて、承知しているところでございますけれども、今後、どういった審議がされて、仮に修正などがあるのかないのかは分かりませんけれども、そういった部分で、決定がなされれば、またそういった条例案も見てみたいというところでは感じております。 また一方、全国市長会を通じて、ここ何年も国の法的な措置と言いますか、法制化をお願いしてきているのですが、なかなかそれに至っていないというのが現状で、われわれも非常に苦慮している部分もあるんですが、やっぱり危険なものについては、行政判断でできるような、そういった法整備を早くやっていただきたいというのが本音でございます。 ○議長(川端義秀君)  はい、髙岡君。 ◆11番(髙岡和行君)  なぜ、そういうことをお聞きしたかと言いますと、やはりあの文書の中で代執行ということが書いてあって、非常に私が懸念を示しているのは、個人の財産又は債権に、行政が立ち入るということは、いささかいかがなものかなと。 あくまでも日本は自己責任主義という形で進んでいるので、その辺の判断はどうかという形でお聞きしたわけでございますので、また、そういう機会があったらお話をさせていただきたいと思っております。 次に、宝探しですけれども、あまり進んでいないようなご答弁なので、いささか残念に思っているのですけれども、この宝を探して、それをどうしようと考えているのか、ちょっとお答えをいただきたいと思います。 ○議長(川端義秀君)  秘書政策局長、田中君。 ◎秘書政策局長(田中雄一郎君)  現在、先ほどもご答弁申し上げました策定委員会の方で作業を進めてございます。 市長よく申しますように、人、歴史、文化、伝統、自然環境、食それら全ての宝ですね、そういったものについて、一つ一つ洗い出しをして、また磨きをかけると。個別で磨きをかけると。 そして大野全体のトータルイメージを表すキャッチコピーを作って、それを持ってですね、大野市全体のブランドとして、まず市外に、県外に、そういった所に強くアピールをしていきたいというふうに考えております。 それから個別の宝の磨き方の手法、それから活用の手法につきましては、今後、策定委員会の方で、十分検討してまいりたいと考えております。 ○議長(川端義秀君)  髙岡君。 ◆11番(髙岡和行君)  私の聞いていることは、そういうことではないんですよ。 あなたの今、答えていることは差し当たりなんですよ。 宝探しという対策なんですよ。 今後、それをどう生かしていくというグランドデザインの中で、こういう部門、ああいう部門、こんな部門、あんな部門、里芋が宝かどうかは知りません。 そうだけど、それをどう最終的に生かして何に結び付けたいかという対策はあっても政策がないんですよ。私の聞いているのは、対策ではなくて政策を聞いているんですよ。最終的に何が目的なのかということを。 例えば、ダイヤモンドだったら、原石を磨いて売るんでしょう。 それで、大野市は宝を探すことと対策だけしかやっていないので、宝を探して何をするかという、最終的なエンディングである出口の政策が聞きたいんですけど、何もおっしゃらないんですよ。 もう一度お尋ねします。 ○議長(川端義秀君)  秘書政策局長、田中君。 ◎秘書政策局長(田中雄一郎君)  お答えを致します。 政策ということでございますが、ブランド戦略の目的はやはり地域の活性化、そして第五次大野総合計画に表しております10年後の姿を実現するということが、まず大きな目的になろうかと思います。 その中で、政策をどういう手法をもって事業を進めていくかということにつきましては、今後、あと半年でございますけれども、戦略の中で十分検討していきたいというふうに思っております。 ○議長(川端義秀君)  髙岡君。 ◆11番(髙岡和行君)  だからね、最終的な政策が決まっていないから途中の経過で何をしたらいいかということがはっきり言えないんですよ。 これは、もうここまで申し上げておきます。いくら言っても返事は来ませんでしょうから。 次に、教育長の教育指針ですけれども、るるとあなたのおっしゃっていることは、確かにいいことだと思いますよ。 そうだけど、それらはどこにでもあることなんです。どこの市町村へ行っても、今、教育長がおっしゃったことは皆さんがおっしゃるんですわ。 そこに大野らしさがあるんですか。 おっしゃっていることは、どこに行ったってそういうようなことは聞くんですよ。 教育長は教育現場が長いし、非常に卓越した教育センスを持っておられるということで教育長になっておられるんでしょうけれども、温故のところはあっても知新がないんですよ。 あなたの大野らしいというところに、今、聞いた中でスポーツは一つも入っていないんですよ。 それは何かあるんですか。 ○議長(川端義秀君)  教育長、松田君。 ◎教育長(松田公二君)  スポーツについては申し上げてございませんが、少し私なりに思いますのは、小中学校は義務教育でございます。 人格の完成を目指して、生きる力の基礎、基本を作ることが、義務教育の基本的使命でございます。 ですので、何て言いますか、今、本当にこういった社会の中にあって、どういう力が必要かを見極めて、育てていく、そういう意味での、何て言いますか、取り組みを行っておりますし、その取り組みの代表が、ふるさとと地域参加をテーマとしたふるさと教育に大野の教育はあると考えております。 ○議長(川端義秀君)  髙岡君。 ◆11番(髙岡和行君)  私の質問だけに答えてくださいよ。 スポーツはあるんですかと聞いているだけなんですよ。 おみこしは、大野だけの特産。 東北の三大祭、ねぶたにしても何にしろ小学校も中学校も出ていますよ。みこしもかづいているし、かんともかづいているし。 あなたの言っている大野らしさというのは、本当に理解しているのかと思うぐらいですよ。 それでは、ちょっとお聞き致します。 NIE、ニュースペーパー・イン・エデュケーション(NewspaperinEducation)、教育現場に新聞をということを取り入れられると思うんですけど、これの取り入れ手法とその成果をちょっと教えてください。 ○議長(川端義秀君)  教育長、松田君。 ◎教育長(松田公二君)  NIEにつきましては、私も先般の全国大会に参加をさせていただいて、見せていただきました。 一つは子どもたちの社会を見る目が広くなってきた。もう一つは、ファミリーフォーカスなどを通して、家族と親子の人間関係が豊かになってきた。 こんなことを強調されておられました。 ○議長(川端義秀君)  髙岡君。 ◆11番(髙岡和行君)  おっしゃるとおり、過日のデータの中で電子辞書と国語辞典で、四字熟語なり、熟語を引いた場合に、記憶に残るのは、今、言っておられるように、デジタルではなくて、アナログの辞書ということで、私は非常にこのニュースペーパー・イン・エデュケーションは大事なことだと思います。 その中で、過日のニュース・ペーパーの中の子どもタイムスの中で、英語教育が、また今も文科省の指針で3、4年生の低学年でも必要になるということに関して、大野市らしい英語取り組みの考え方を教えてください。 ○議長(川端義秀君)  教育長、松田君。 ◎教育長(松田公二君)  できるだけ、大野の教育では、とりわけ小学校の5、6年生の英語活動では、本物の外国人の方と英会話を楽しめる。或いはいろんな外国文化を楽しめる。 そんなふうなことで、市単独で1人のALTを採用させていただいて、各学校1週間に1度、各学級へ派遣させていただいているところでございます。 ○議長(川端義秀君)  髙岡君。 ◆11番(髙岡和行君)  はい、それほど熱心にやっておられる中で、午前中のいじめ問題について、るると2人の議員の方から質問があったのですけれども、そこには全く大野らしいいじめ対策というのがなされていないのではないかなと思いました。 と言いますのは、文科省の方の教育指針に沿ったいじめ対策をやっているだけではなかったのかなと。 と言いますのは、重大ないじめとか、ちょっとしたいじめとか、私はいじめに対して、ちょっとしたいじめだとか、重大ないじめとかとそんなすみ分けは絶対にできないと思うんですよ。いじめというのは、どんな小さなものでも私は駄目だと思っているんですよね。 それにつけ、小さいいじめには、審議委員会を持たないとか、大きいいじめだと持つとか。なぜ、全てのいじめに対して、どんなに小さくても大野は検討委員会なり、審議委員会を持つんだというような大野らしい問題の対処の仕方をしないのですか。 私は、それが地方公共団体独自の教育に対する大野らしさではないかなと思うんですけれども、いかがですか。
    ○議長(川端義秀君)  教育長、松田君。 ◎教育長(松田公二君)  確かに、いじめ対策委員会を外部の学識経験者なり、或いはPTAの方々などをお招きして、そういうような対応をさせていただかなければならないという部分は分かりますが、一つ一つのいじめ全て、今言われますように、絶対に許されない、そういったことであるという認識はしっかり持ちますが、まずは学校でしっかりと向き合っていきたい。そしてそれをしっかりと教育委員会が支援していきたい。こんなふうに思っておりますし、教育委員会も先ほどのご答弁の中でさせていただきましたが、当事者意識を持って、出向いて、個別に学校との協議をより重視したいじめ対策を進めていきたい、こんなふうに思っております。 ○議長(川端義秀君)  髙岡君。 ◆11番(髙岡和行君)  やはり、文科省がどうであれ、大野市はそれよりももっと素晴らしいことをやっているんだよと。 それが温故知新じゃないんですか。 今までのベースだけでなしに、それをはるかに乗り越えた教育指針というものを持ってほしいと私は思います。 確かに、今、モンスターペアレントとかということで、教師が今までみたいに強く子どもに対しての教育を施行するということが非常に難しいかも分かりませんけど、やはりそういった難題を乗り越えてですね、文科省が指針を示しているより、さらに素晴らしい対処方法を取っていただくということをお願いしておきます。 最後に財政ですけれども、何点かちょっとお聞きしたいと思うんですけれども、今、市長の方からもありましたように、平成27年には合併特例債というのがなくなりますね。 そして当然、地方交付税を大野市は63㌫余りですか、頼っている中で自主財源の確保をいろいろ苦労されておられる。 岡田市長になられてから、ちょうど6年ほどたちますけれども、先ほどの市債又は市の財産を比較していただいて、増えている減っているということなんでしょうけれども、やはり増えている減っていると言うよりも、中身の問題ではないかなと思います。 当然のことながら、平成27年に合併特例債がなくなってくると、もう目先ですけれども、その間、非常に大野市は苦しくなってくるのではないかという気がしますし、今、差し当たり目先のことですけれども、4兆1,000億円とか5兆円ほどの地方交付税が遅れてくるということに対する対処をまず一つお聞きしたいと思います。 ○議長(川端義秀君)  副市長、下河君。 ◎副市長(下河育太君)  まず地方交付税が今回抑制されるということですけれど、市町村については、この影響は受けておりませんので、現在、道府県単位までが抑制対象となっておりますので、われわれについては、今回、抑制対象ではありません。 ○議長(川端義秀君)  髙岡君。 ◆11番(髙岡和行君)  道府県からの大野市の影響は。 県負担金とかというのは全くないんですか。 ○議長(川端義秀君)  副市長、下河君。 ◎副市長(下河育太君)  今回の都道府県の抑制の中で、都道府県ではその財源不足から一時借り入れ等をしなければならないという道府県も出るようには聞いてはおりますけど、その結果において、新たに県補助金とか、そのようなことは現在のところは聞いてはおりません。 ○議長(川端義秀君)  髙岡君。 ◆11番(髙岡和行君)  私は、もう少し深刻な問題ではないかなと思っているんですけれども。 それでは、合併特例債がなくなりますし、そして平成37年に下水道が加わってきておりますし、その前に6年たったところで地方財政健全化推進法の五つの数字があったと思うんですけれども、それの推移というのはどんなものですか。 ○議長(川端義秀君)  財政課長、鉱崎君。 ◎財政課長(鉱崎昭治君)  すいません。申し訳ございません。 その推移は試算しておりません。 ○議長(川端義秀君)  髙岡君。 ◆11番(髙岡和行君)  非常に残念な話で、政府と一緒で都合の悪いことは公表できないんですかね。 問題は柔軟な予算がどこにあるかということだと思うんですね。 やはり合併特例債ももうなくなる、償還に回す、そして固定費が上がってくる、そして当然柔軟な予算が削減されてくると。それで、その上に下水道の借入金が上乗せしてくる。 もう大野市の社会資本の充実が図れないのではないかというような懸念をしているんですけど、副市長、それどうなんですか。 ○議長(川端義秀君)  副市長、下河君。 ◎副市長(下河育太君)  まず合併特例債の問題ですけど、現計画では大野市の場合は、平成26年度までが合併特例債の適用年限です。 ただ、法律的には平成27年度まで現計画を延ばして適用することができるので、先ほどから議員は平成27年度までとおっしゃっておりますけど、現状の中で見ますと大野市は26年度までしかできませんので、これについては、今後、また議会とも相談させていただきますけど、平成27年度までの延長と言いますか、これは法律的に認められた範囲なので、またあらためてさせていただきたいかと思います。また併せて、ご承知のことだと思いますけれど、今回の東日本大震災につきまして、震災被害地についても、現在の合併特例債ですか、これの延長を5年間認めましょうという法律もありますので、それも今回施行されておりますので、それを含めて合併特例債の運用については、またご相談をさせていただきたいかと考えているところであります。 ただ、先ほども市長もご答弁申し上げましたように、現在、起債残高は一般会計ベースで136億4,000万円ぐらいございます。 この後、大きなものとしては庁舎建設等をまだやっていかないといけないということで、相当ハード事業も重なってきます。 また、ほかにもいろんな形で下水道というのは今後ともやっていかないとなりませんので、それに伴ってになりますけど、ただ一方、現在抱えている20億円ほどあります広域の負債ですね、これについては、これから10年間で返済していきますので、そういう上限もございまして、われわれとしては、今後、厳しい財政運営を当然強いられると思いますけど、10年後については、現在の136億円が、私の段階では122億8,000万円程度までで抑えられないかということで計画しています。 そうでなければ、この財政硬直化の中で、柔軟な市民ニーズに対応していけないということで、起債ベースはその辺りで抑制していきたいというふうに考えております。 その中には、当然庁舎に対する起債も含めてでございますけど、やっていきたいと。 ただ、こうした中でやっていくには、先ほど市長も申し上げましたように、いろんな重要事業について、国・県等の補助金、また国・県以外でも補助金がございますので、それらを活用して、できるだけ負担をなくしたいという思いがありますから、そういう中で進めていきたいというふうに思っております。 ○議長(川端義秀君)  髙岡君。 ◆11番(髙岡和行君)  合併特例債で、今ほどおっしゃったように市庁舎は33億円のうち合併特例債10億円しか来ないんですね。 そして積立金と、それに合併基金とで33億円を賄うということになってくるとですね、基本的には、少なくとも23億円という大野市のお金が消失するわけなんですよね。 やはりそれにランニングコストも当然掛かります。 そういったものでね、私には、どこに財政改革がされているのかというのが見えてこないんですね。 そしてましてや、合併特例債は5年間の延長されるかも分かりませんけど、地方交付税に関してはポイント制になってきたら、これは増えるんですか、減るんですか。 私は、人口が減っている大野市は確実に減ると思うんですけど、そこはどうなんですか。 ○議長(川端義秀君)  市長、岡田君。 ◎市長(岡田高大君)  議員がおっしゃられるように、今の基準で計算して交付税を決めるということになりますと、当然人口減が交付税の減につながると、今のルールではそうなっています。 それで、北信越市長会なり、全国市長会の行政委員会などでも議論されているのは、人口減少時代に入ってきた中での交付税の地方への再分配の形を、再度、見直してほしいというような要請は最近出てきていますし、今後もしていかなければいけないんだろうと思います。ただ、補完する意味で、現在もありますのは、特別交付税で最終調整を若干していただけるということで、それも特交については、いろんな気象条件で災害があったときの上乗せであったり、そういった部分が多いものですから、実際に地方財政をもう少し安定化していただけるために指標をもう少し盛り込んでくれとか、そういったことも今、全国市長会の方からお願いはしているところでございます。 先ほどから議員からご心配もいただいていて、私も痛切に感じておりますのは、弾力的に政策的に投資できる経費というのが、非常に少ないということで、一般会計の中の5㌫ぐらいが政治的に、政策的に使える費用かなということで捉えているんですが、やはりその部分を少しでも7㌫なり、1割に増やしていくというのが非常に今後の施策遂行に当たっては大事なんだろうと思います。 そういった意味で、基金或いは借金の返済はありますけれども、やっぱり固定費を少しでも減らしていくというのが大きな有効な手段の一つだろうと思いますので、やはり職員数の抑制であったり、或いは今年度取り組んでおります公共施設の再編と言いますか、見直しもありますけれども、そういった部分を通じて固定費を少しでも減らしていくという努力も今後はしていかなければいけないということで、今年度そういった取り組みもしておりますので、ぜひとも機会あるごとにまた議員各位の方からもご指導いただければと、そのように考えているところでございます。 ○議長(川端義秀君)  髙岡君。 ◆11番(髙岡和行君)  今、市長がおっしゃるように地方を取り巻く財政関係に関しては悪条件ばかりなんですよね。 何一つ地方にとって好条件なものはないわけなんですよね。 今言うように、大野市は大きな特別交付税、これウェザー・デリバティブでもらっているだけで、それが雪が降らなかったら半分になるわけやね。半分どころか3分の1ぐらいになるわけですけれども、やはり基本的には財政健全化という中で言ったら、やっぱり無駄をなくす、費用対効果をして、どれだけどこにどう削減するか。 なぜかと言ったら、今、政府もそうですし、今日申し上げた質問の中は全て対策なんですね。皆さま方が行っている対策であって、政策というものの原点の中で、今、この政策を遂行するために、こういう対策をしていくんだっていうことではなしに、政策なしの対策、今の日本の政府と一緒ですよ。 やはり政策を遂行していっていただきたいとかように思っております。 そういう形で今回は、対策と政策というものの違い、私は対策も必要ですけど、政策はもっと必要だということで、平成25年度の予算編成に当たっては、その辺を十二分にご注意いただいて組んでいただきたいと思いまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。 ○議長(川端義秀君)  以上で髙岡和行君の質問を終結致します。 次に、榮 正夫君の質問を許します。 榮君。 (18番 榮 正夫君 登壇) ◆18番(榮正夫君)  日本共産党の榮 正夫です。 9月議会における一般質問を行います。 質問の第1は北陸新幹線と越美北線についての質問を行います。 8月10日夕、参議院本会議において消費税増税を柱とする社会保障と税の一体改革法案が民主、自民、公明三党の野合で可決成立し、法案附則第8条2項に成長戦略並びに事前防災及び減災等に資する分野に資金を重点的に配分すると書き込み、消費税の増税により財政の機動的対応が可能となるとして、増税のゆとり財源を成長戦略、防災、減災に使うとし、8月15日、野田内閣は大型公共事業を復活させ、ダム建設には8兆3,800億円、足羽川ダムを継続としています。 また、高速道路には33兆1,500億円、整備新幹線は消費税増税法案が衆議院を通過するや、野田民主内閣は未着工の3区間、北海道、北陸、九州・長門ルート着工の総事業費約3兆4,000億円を認可し、8月19日に大野市長も参加の金沢・敦賀間の北陸新幹線工事起工式及び福井県建設促進県民大会が行われています。 北陸新幹線金沢・敦賀間の開通は2025年であり、金沢までの開通が2014年の実に13年後であります。東京・福井間の38分の短縮うんぬんというように言われていますが、本当かどうかはクエスチョンであります。 また、大阪・富山間のフリーゲージトレインの問題、在来線の北陸本線を第三セクター化することなどでの住民負担への転嫁の問題など、デメリットは山積していて、不透明な部分が残されたままです。北陸新幹線の大型公共事業に着手する政治的意図が消費税増税強行とともに突出させています。 私の本日の質問は北陸新幹線に係ることではなく、越美北線九頭竜湖線について質問を行いたい。 越美北線の歴史的考察によると、福井駅と岐阜県の美濃太田駅の間を旧大野郡石徹白村を経由して結ぶ越美線の一部として建設された路線でありました。日本国有鉄道の時代には、大野三番から国鉄バスが越美南線の美濃白鳥駅間を越美線代行扱いの連絡路線バスとして運行されてまいりました。 国鉄分割民営化後は、JR東海バスが、石徹白経由はなくなりましたが、九頭竜湖駅からその先を引き継ぎ、美濃白鳥駅間を路線バス大野線として2002年の廃線まで運行していたわけであります。 2004年7月18日の福井豪雨は美山地区を中心に福井市内に及ぶ大災害となり、足羽川に架かる七つの鉄橋のうち、五つの鉄橋、第1、第3、第4、第5、第7、足羽川橋梁が流失し、総額40億円を費やして3年ぶりに越美北線の開通となりました。 平成12年に新幹線整備に係る並行在来線としては取り扱わないこと、JR西日本と北陸4県との合意で経営分離はしないと確認されていると聞いていますが、これらの諸情勢を踏まえて、大野市として、地方ローカル線の健全な運行を保障するための立場についてまず質問します。 一つはあらためて関係自治体との連携を深め、JRに働き掛けるかどうか。 二つ目には費用負担の要求があったときの対応はどう考えているか。 三つ目は、福井・九頭竜湖間までを一帯として取り扱うこと。 四つ目には、便数及び時間については地元自治体と協議する、この点は現在どうなっているかについて質問します。 質問の第2は、大野市の情報公開度県下最下位についてであります。 大野市の情報公開条例の目的、第1条では「この条例は、公文書の公開を求める権利を明らかにするとともに情報公開の総合的な推進に関し必要な事項を定めることにより、市民参加の開かれた市政の推進を図り、市民の市政に対する理解と信頼を深め、地方自治の本旨に即した住民自治の発展と市民の知る権利の保障に資することを目的とする」とあります。 また、行政機関の保有する情報の公開に関する法律の目的、第1条に「この法律は、国民主権の理念にのっとり、行政文書の開示を請求する権利につき定めること等により、行政機関の保有する情報の一層の公開を図り、もって政府の有するその諸活動を国民に説明する責務が全うされるようにするとともに、国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進に資することを目的とする」とあります。 この二つの観点から、以下3点について質問致します。 第1は、情報公開は市民に開かれた市政の一つの指標でありますが、この観点から今回の県下最下位をどのように受け止めて、訂正する予定についても質したい。 二つ目に現在、大野市は新庁舎建設を着々と進めています。その標語は「市民が集い・憩い・学ぶ」であります。そこには、全ての人に壁は存在してはならないし、存在していません。公開の請求は、市内在住者及び勤務・通勤者に限らず、何人(なんびと)でも請求できるようにすべきではないか質します。 第3には、以前、私は議員をさせていただいている関係から、議会を通じて資料請求を行い、公開拒否、非開示の経験があり、情報公開条例に基づく不服審査請求を行い、開示に至った経験があります。このことから、理事者はどのように教訓を認識されたか、まだ質問していないので、質問しておきます。 第3に、文書管理について。 情報公開と対をなすのは、文書管理と公文書保管・保存であります。 大野市文書管理規程によれば、第3条「事務は、文書により処理することを原則とする」とあり、第4条では「文書は、正確かつ迅速に取り扱い、常にその処理経過を明らかにし、事務が能率的に処理されるよう努めなければならない」とあります。 適切に管理されているか、課題はないのかを伺います。 二つ目には、第32条「主管課において電話又は口頭で聴取した事案のうち重要なものは、電話等記録書(様式第9号)に記載して取り扱わなければならない」と義務付けていますが、重要なものの基準は何か、庁内に徹底され、実行されているのか伺います。 第3に、第31条の2「起案文書及び供覧文書は、作成の際、大野市情報公開条例第7条及び第8条に定める事項に基づき公開・非公開等の区分を記入しなければならない」「非公開として区分する起案文書及び供覧文書には、非公開の理由を付さなければならない」とあります。 守られているかどうか質問します。 第4に、近年は電子メールでのやりとりが多くなっていますが、その取り扱いの規定は、文書管理規程にはないように思いますが、改善の必要はないのかどうか。 第5に、監査の折には文書管理についての指導があるのか。 部・課内の会議、打ち合わせ等の記録は存在しているのか。 また、業務日誌は存在しているのか伺って、質問と致します。 ○議長(川端義秀君)  榮君の質問に対する理事者の答弁を求めます。 市民福祉部長、巻寄君。 (市民福祉部長 巻寄富美男君 登壇) ◎市民福祉部長(巻寄富美男君)  私からは、ご質問の1件目「北陸新幹線と越美北線」についてお答え致します。 まず北陸新幹線開業に伴う越美北線についてでありますが、「越美北線など北陸本線の支線については、新幹線整備に係る平行在来線として取り扱わない」、つまり経営分離の対象外とすることを、平成12年にJR西日本と北陸4県との間で合意しており、現在もこの合意に変更がないことを県に確認しております。従いまして、市と致しましては、北陸新幹線開業後も越美北線は、これまでどおりJR西日本が営業するものと認識しております。 越美北線は、平成16年7月の福井豪雨により甚大な被害を受けましたが、平成19年6月に全線が復旧し、その後、乗車人員は徐々に増えてきており、現在は、被災前の水準にまで回復しております。しかし、経営状況について申し上げますと、JR西日本は、路線ごとの収支状況を公表してはおりませんが、越美北線が依然として赤字路線であることは、推測されるところでもあります。 北陸新幹線の開業を機に、越美北線の収支の改善を図るため、JR西日本が経費の一部負担を地元自治体に求めたり、或いは一部区間を廃止したりするのではないかとの懸念もありますが、他のJR各社での、そのような事例は聞き及んでいないところであります。 越美北線は、郷土の先人たちが多大の努力を重ねられ、九頭竜湖駅までの開業を実現させたものであり、地域にとって欠かすことのできない公共交通手段であります。これを将来にわたり永続的に存続させるためには、何よりも利用の促進が最も重要であり、福井市をはじめ、関係団体と連携を図りながら、積極的に利用促進に取り組んでいるところであります。 これからの北陸新幹線の開業を見据えた越美北線につきましては、新幹線開業による利点を生かしつつ、観光戦略や越前おおのブランド推進の面から、いかに大野へ人を呼び込むかが大きな課題であると認識し、さらなる利用促進策を進めてまいりたいと考えております。 また、JR西日本に越美北線や北陸本線の各支線の利便性が損なわれるような動きがあった場合には、他の支線の沿線自治体とも連携して対応してまいりたいと考えております。 なお越美北線のダイヤ改正につきましては、JR西日本が事前に地元自治体に協議する協定は特にございませんが、これまでも慣例により事前に通知をいただいているところであり、本市と致しましては、市民の利用のしやすいダイヤとなるよう県などとも連携して、JRに働き掛けてまいる所存であります。 ○議長(川端義秀君)  総務課長、國枝君。 (総務課長 國枝勢津子君 登壇) ◎総務課長(國枝勢津子君)  私からは、ご質問の2件目「情報公開」についてと3件目「文書管理」についてお答え致します。 初めに「情報公開」についてお答え致します。 市民オンブズマン福井は、県と県内9市を対象とした2011年度の情報公開度に関する調査結果について、大野市は県及び県内9市において情報公開度が最下位であるとしました。 この調査は、全国市民オンブズマン連絡会議の調査の一環として行われ、全国市民オンブズマンが独自に採点基準を定め、ランク付けしたものです。調査項目は全11項目あり、そのうち5項目について大野市は満点の評価をされていますが、市長交際費及び教育委員会会議録がインターネットで全面公開されていないことや、大野市に関連がある広義の住民だけに請求権を認めていること、全ての会議内容を原則公開とする規定が条例にないこと、また市議会の全ての委員会議事録が、インターネットで公開されていないこと、市議会本会議が映像で中継や録画がされていないことなどが、ランクを下げた原因となっております。 本市としましては、今回の調査は、オンブズマンが独自に調査した11項目であり、その項目のみに固執することなく、引き続き情報公開制度の充実に努めてまいります。 次に「公開請求」について、お答え致します。 現在、公開請求ができる者を市内在住者及び通勤・通学者等の広義の住民に限定しているのは、県及び県内9市においては、福井市、敦賀市、坂井市及び本市の4市となっております。 しかしながら、本市におきましては、広義の住民以外の方については、情報公開請求はできませんが、情報公開の申し出はできることとしております。平成23年度には、広義の住民以外の方からは、11件の情報公開の申し出があり、その全てに対して申し出どおり情報公開を行いました。 このことから、現制度でほとんど問題はないと考えておりますが、請求権者を「何人(なにびと)でも」と変更することについては、国や他自治体の制度や動向を引き続き注視しながら、今後、検討したいと思います。 次に「情報公開の開示・不開示」についてお答え致します。 情報公開請求及び申し出に対しましては、情報公開条例にのっとり、その都度、適正に対応しております。 非公開等となった場合には、請求者に通知する際に、決定に対する異議の申し立て、訴訟等の救済措置がある旨を併せて通知しております。また、請求者から異議の申し立てが有った場合には、5人の委員からなる情報公開審査会に諮問し、答申を受けております。 審査会での答申をへて、非公開文書が公開に至ったケースもありますが、その理由としましては、条例解釈等に誤りを生じていた結果であると捉えており、より一層の適正な対応に努めているところであります。 続いて「文書管理と公文書の保管・保存」についてお答え致します。 市の文書事務につきましては、大野市文書管理規程に基づき行うこととしております。 そのため全ての職員が、大野市文書管理規程や事務を執行する上での基礎となる法令、条例、規則などについて理解を深め、適正な文書管理を行えるような研修を、より一層充実させていくことが重要ではないかと考えております。 次に「文書管理規程第32条電話等記録簿と重要なものの基準」についてお答え致します。 行政が、電話や口頭で聴取する内容は、多岐にわたるため「重要なもの」の基準として、一律したものを作ることは難しく、ケース・バイ・ケースと考えております。 例えば、同じ内容の事案でも、聴取したときの状況などで、重要な事案かどうかは変わってくるのではないかと思います。まずは対応した職員が、重要かどうかの判断を適切に行い、必要なものは上司に報告し、上司は部下の判断が適切でないと捉えた場合は、適宜適切に指導をすることが重要と考えます。その上で、重要であると判断された事案は、当然、文書管理規程に基づき処理されているものと考えております。 次に「電子メール」についてお答え致します。 電子メールにつきましては、大野市庁内ネットワークシステム管理運用規程において、「保存又は処理を要しないと認められる軽易なものを除き、大野市文書管理規程に定める文書と同様に取り扱うこと」としております。 最後に「監査と文書管理」についてお答え致します。 毎年実施されます監査委員による定期監査では、地方自治法第199条第1項に基づき、財務の執行に係る支出負担行為事務についての監査を受けております。 また、部・課内会議、打ち合わせ等における概要記録は、各部署において、適切に記録されているものと考えておりますが、会議等の内容記録という形ではなく、会議を踏まえた結果を、起案文書、会議資料等の形として作成する場合もございます。また、会議等の内容が軽易な場合は、記録の作成を省略している場合もあると思われます。 ○議長(川端義秀君)  榮君。 ◆18番(榮正夫君)  答弁が二つ漏れているのですけど、一つは第31条の2ですね。これは公開・非公開をしてあるのかどうかというのが一つね。 それから最後の方で、業務日誌はあるのかどうか、二つ答えてください。 ○議長(川端義秀君)  総務課長、國枝君。 ◎総務課長(國枝勢津子君)  公開・非公開の文書におけます表示につきましては、各所管課で文書管理規程どおり公開・非公開というふうに書いてあると思いますし、非公開の場合には、その理由ですね、例えば個人情報の保護とかというふうなことが書かれているはずです。 それから業務日誌につきましては、職務内容によりまして業務日誌が必要な職務では業務日誌をきちんと書いていると思いますし、通常の業務で業務日誌が必要でない日々のそういう事務につきましては、業務日誌のようなものは作っておりません。 ○議長(川端義秀君)  榮君。 ◆18番(榮正夫君)  一つは、まず私事から聞いておこうと思うんですが、情報公開請求に基づいて審査請求をしたら、書類が戻ってきたんですけれども、それは条例の読み違いだというように答弁があったのですけれども、それはそれでいいんですか。 私がなぜそんなことを聞くかというと、議会を通じて請求したんですよ。 やっぱり私は議会から請求されたものをそんな条例の読み違いだということだけでいいの。どうなの。 ○議長(川端義秀君)  総務部長、江波君。 ◎総務部長(江波庄進君)  私どもの初めの見解は、公文書ですね、例えば保存年限10年或いは永年というふうに区分けしてファイルしてあります。こういったもののみを対象という解釈でおりました。 ところが、それについては異議の申し出がありまして、そのあと審査会の方で個人的にファイルしているものも情報公開の対象とすべきであるという見解が示されましたので、以後、それも対象にしているところでございます。 ○議長(川端義秀君)  榮君。 ◆18番(榮正夫君)  だけど、それはそんな解釈をしたからと言って、私は議会を侮辱していると思うんですよ。 議会を通じて言っているんですから、そんなもん出せないと簡単に言って、ああそうかと言う議会もおかしいけどね。 そうだけど、それはあなた方はそういうふうに解釈しているけれども、そういう解釈でなかったので、そういう文面ではない。誰も見ていないので、これは見せられないというのが答弁だったんですよ。 だから、ことほどですね、一つはあいまいなことがあるというように私は思うので、最初にそこを聞いておきたい。 やはりもうちょっと、そういう市民に開かれた情報公開をやってほしいというのに、出さないような方法だけで、ものを判断するのはちょっと私は問題があると思う。 と言うのは、例えば情報公開条例を見てもそうでしょう。 これは、皆さんお気づきだと思いますけど「おそれがある」というのが15カ所あるんです。「おそれがある」とは誰が判断するんですか。そういう「おそれがある」ものは出せないという情報公開条例は条項になっているでしょう。だから、そういうおそれがあるというのは誰が判断するのか。 そこは裁判で争わないと解決しないという話なの。 そこは本当に、市民に開かれた行政をやろうと思うんだったら、なるべくそれを情報公開していくという立場が大事なんだよ。 この条例の中に15項目も書いてあって、それを全部適用して、それが書いてあるからと言って、情報公開しないという、この条例の使い方ですね、そのことをやっていることが問題なんだと私は思うんですけど、それはどうでしょうかね。 ○議長(川端義秀君)  総務部長、江波君。 ◎総務部長(江波庄進君)  この個人情報とかですね、或いは特定の者がそれによって判明するという場合には、やはりこの情報公開の趣旨からは逸脱するのではないかということで、そういったものは「おそれがある」というふうな解釈をしております。 最終的にそれは市長の決裁によって処理しております。 ○議長(川端義秀君)  榮君。 ◆18番(榮正夫君)  だから、出さないということを目的にしているんですよ。あなたの答弁は。 どうやって情報公開するかという立場ではないんです。 だから、先ほどの課長の答弁でも、積極性のない部分が評価の対象からはずされているんですよ。情報公開に対する積極性が大事なんだ。 これからはそういう情報公開をやって、市民に開かれた行政をやって、初めて市民の信頼を勝ち取っていくということが大事なんではないの。 私はそういうふうに思っているんですけれども、あくまでも出さないと、先ほど言った15カ所について出さないでおこう思えば、この条例に基づいて出せませんと言えるんですよ。「おそれがある」と書いてあるんですから、「おそれがありますよ」と、こう言えばいいわけでしょう。 だから、その辺の捉え方というものが、情報公開を隠蔽(いんぺい)していくということになると言わざるを得ないと思うんですね。 その点は考え違いと言うか、ものの立場によって違うんでしょうか。 ○議長(川端義秀君)  総務部長、江波君。 ◎総務部長(江波庄進君)  行政情報は基本的には公開すべきと考えております。 しかし、政策的なこと或いは個人的なことにつきましては、やはりこれが支障を来す場合もあるということで、ご理解をお願いしたいと思います。 市としては、積極的な開かれた行政、透明性のある行政ということを目指しております。 ○議長(川端義秀君)  榮君。 ◆18番(榮正夫君)  そういう紋切り答弁で結構ですけれども、具体的な問題で言うと、そうなっていないですね。 ですから、情報公開について、いろいろ問題があるというように思っています。情報公開が問題あるんではなくて、施行についてですよ。 だって、聞いていても、オンブズマンが勝手にしたんだからという答弁ですよ。そんなものレベルが違うやれという話でしょう。 深刻に捉えていないでしょう。 大野市は県下で最下位ですよ。 オンブズマンは、どういう点から捉えているかというと、積極性があるかないか捉えているんですよ。 情報公開の積極性があるかないかでは、レベルが1番下だって。そのことをどう思っているんだってことや。 勝手に物差し決めていて、それで計ったのだから、どうにもならないという、こんな話ですか。 ○議長(川端義秀君)  総務部長、江波君。 ◎総務部長(江波庄進君)  例えば、先ほど総務課長が答弁申し上げましたように請求権者を「何人(なにびと)も」と解釈を拡大すれば、それでポイントは上がりまして最下位は脱することができるかと思います。 ただ、このオンブズマンの項目が11項目ありますが、それ自体が全ての情報公開を示すものではございませんので、そういった観点から私どもも今後、研究してまいりたいと思います。 ○議長(川端義秀君)  榮君。 ◆18番(榮正夫君)  それから越美北線についてですけど、沿線と言うか、越美北線と関係の深い大糸線とか、高山線とか、城端線とかいろいろあるわけですけれども、先ほどもちょっと関係自治体とか、いろいろおっしゃったけれども、そういう所とも連携を取るということも考えておられるんですか。 ○議長(川端義秀君)  市民福祉部長、巻寄君。 ◎市民福祉部長(巻寄富美男君)  先ほどご答弁申し上げたように、現在では平成12年の合意が生きていると思っております。 今回も質問をいただいた中で、城端線、氷見線をあずかっている高岡市、七尾線をあずかっている七尾市の方にも一応電話で確認はさせていただきましたし、その中では一切そういうふうなことの情報はJRから入っていないということで、万が一そういうような動きがあったときには、対応させてもらうというご答弁です。 ○議長(川端義秀君)  榮君。 ◆18番(榮正夫君)  そういうことでね、ぜひアンテナを高くしてほしいと思っています。 今も言ったように2010年12月1日にはJRは、この城端線と氷見線と七尾線はバスに代えるか、本数を減らすというようなことを最初にJRの社長は言ったんだ。 そうだけど、2011年7月の金沢支社長は、それはそうではないと返してやっているわけですから、絶えずやはり自治体間でのそういう動きというものが、そういう点で地方ローカル線を守るという意味で非常に大きな効果があるので、せひやっていただきたい。 この越美北線について、もう一つですがね、何回目の議会だったか、私がこれを質問したのですが、福井駅発16時51分、これ非常に混むんですね。 そしてこれ1両しか走らないんだって。これを2両にしてほしいと。 これ2両にすると、夏場は話は別だけど、冬は非常にいいんですよ。冬は2両だというと安全性が確保されて、いいというのは、これはJRの何した人は言っているわけで、そういう点から見ても2両に増やしてほしいというのは、大野市の使っている人はしょっちゅう言っている話なので、その点はぜひ交渉してほしいんですが、どうですか。 ○議長(川端義秀君)  市長、岡田君。 ◎市長(岡田高大君)  車両の追加であったり、ダイヤの改正というのは、その都度、JRの方に大野の駅長を通じて要望もしておりますし、あと県と一緒に要望もさせていただいています。 ただ、JRの運行上、どうしても現段階のものを今すぐ変えるということは非常に難しい点があるので、今後のそういった地元の要望ということで受け止めさせていただきたいということで現在のところは推移しております。 ただもう一方、先ほど新幹線の話も出ましたけれども、新幹線開業時にどういった並行在来線のダイヤになるのかということも注視していく中で、越美北線のダイヤの本数を少しでも増やせるような、そういった余裕ができるかできないのか、そういった部分については、早い時期からちょっと研究もしていきたいということで考えております。 ○議長(川端義秀君)  榮君。 ◆18番(榮正夫君)  市長は新幹線が付くと、余裕ができるかとか、それはチャンスだと思うかもしれないけど、実際は新幹線を使えば、在来線が大変なことになって、今の越美北線はさらに危機になりますよ。経営的にも。 だって、先ほども答弁があったけど、公表はしていないけれども、赤字だろうという話ですよね。 その赤字をどこで補っているかと言ったら、今の儲かっている北陸本線でやっているわけ。 その北陸本線を今度切り離して、在来線にするわけです。在来線はそういう第三セクター化していくわけですから。そうすれば、その第三セクター化したものは、越美北線の赤字分を負わないことは間違いないわけで、それはやがて財政的にも何か自治体に言ってくるような可能性だって十分あるわけだよ。 ですから・・・・・・ (話し声あり) ◆18番(榮正夫君)  だから、国鉄からJRに移ったときに、やっぱりちゃんと地域のローカル線も守るという、そういう責務を一緒に持っているわけですから、ただ儲かる所だけやって、儲からない所はどんどん削っていけばいいという、そんな話ではないので、そこはやっぱり自治体としてもちゃんと話をすべきだというふうに思うんですね。 そういうことで、ただ、話をするというだけではなくて、ちゃんと市民の人がよくなったと言うようにちゃんとするように。 話しをしているんだというだけではなくて・・・・・・ (話し声あり) ○議長(川端義秀君)  榮君、質問を続けてください。 ◆18番(榮正夫君)  次に、甲21号証というのがあるんですね。これは、この間の6月議会で私が取り上げたものですけどね。 先ほどの課長の答弁では、文書管理は非常にうまくいっているという答弁だったので、これはうまくいっている話なのかどうかということをちょっと聞きたい。 まず第32条で重要な事案というのは、様式第9号に書くということになっている。 それで、甲21号証、これもずっとした起案書なんですよ。公文書ではあるけどね。 それで、この起案書なんですが、こういうふうに、あなた方は言っているんや。 甲21号証について準備書面3で、あなた方は「大野市担当者金子は、自己の備忘や事案整理のため、本件不動産への企業誘致に関する経過を逐次ワープロソフトで入力して保存し、動きがあるごとに追記して上書き保存をしていたと。これを報告用資料として用いるために、プリントアウトして、表紙を付けたものが甲21号証である。従って、甲21号証は何らかの報告書を基にして、あとからまとめられたという資料ではなく、その作成のための原典といったものは存在しない」と、こういうふうに言っているんですね。 これにはこういう様式は一つも付いていないです。そして出来上がっているんですよ。 先ほど部長も言ったように、これは個人的なファイルに見えますよ。これを公文書ではないと、あなた方は判断したんでしょう。 だって、先ほどのこのことで言うと、私が請求して取った雪止めに関する見解書という、これは、なかなか出てこなかったんですよ。 中身は大したことないんですよ。あなた方は後生大事のように防波堤を張ったけれども、出てきたら何も大したことはない。そんな大したことないものを、後生張って出さないという姿勢を取ってきたんや。 私は、そこが問題点だというように思うんですけれども、こういうものを付けていないのはなんで。そういうものができるのは文書管理規程では大丈夫なの。 文書管理規程どおりやっていると言えるの。 ○議長(川端義秀君)  総務部長、江波君 ◎総務部長(江波庄進君)  先ほどから何回かお話ししていますように、狭義の文書管理と言いますと、公文書でございます。それで、保存年限も決まっておりますし、決裁区分もきちんとありまして、それで処理をしております。 それ以外に、個人的に仕事の関係でファイルしているもの或いはメモに近いものもあるかもしれませんが、そういった個人の文書として管理しているもの、そういった狭義と広義でいう文書というのがございます。 それで、うちの情報公開は、私どもの初めは狭義の公文書だけという解釈でおりましたが、その後、審査会の委員の方々のご意見は、市として保存しているものは、私的なものも含めて公文書として公開対象にすべきだという解釈が得られましたので、以後、そのように対応しております。 ◆18番(榮正夫君)  文書管理規程から言うとどうですか。 ○議長(川端義秀君)  総務部長、江波君。 ◎総務部長(江波庄進君)  ですから、本人の備忘というものでしたら、メモ程度のものということで、狭義の公文書ではないと思います。 ○議長(川端義秀君)  榮君。 ◆18番(榮正夫君)  そうすると、ここには自分の思いなどや、いろいろ入っているというふうに解釈していいわけですね。 ○議長(川端義秀君)  総務部長、江波君。 ◎総務部長(江波庄進君)  思いや解釈というわけではなくて、メモも情報公開の対象には含まれるという解釈でございます。 そのときのそれぞれの担当が記入したものということで、それが主観的なものかどうかはちょっとここでは私は存じません。 ◆18番(榮正夫君)  あなた方が言っている文書を言っているんですよ。 (野次あり) ◆18番(榮正夫君)  何を言っているんですか。 理事者が言っている文書を言っているのに、あなた方が分からないだけの話で、理事者が言っているから私は聞いている。 何を言っているのか。 ○議長(川端義秀君)  榮君、続けて。 ◆18番(榮正夫君)  外野がやかましいやれ。 外野を制止させよ。 おい。 (「今は何もしゃべっていないやろう」の声あり) ○議長(川端義秀君)  榮君、続けてください。 ◆18番(榮正夫君)  甲21号証は、ちゃんとそういうものだと、あなた方が言っているんだって。 だから、私は質問しているんや。 それから重要なものというのはケース・バイ・ケースによると。 これも判断はどこがするの。総務課長がやるの。 ○議長(川端義秀君)  総務課長、國枝君。 ◎総務課長(國枝勢津子君)  重要なものに関しましては、ケース・バイ・ケースで、本当にそのときの状態によりまして、それが本当に重要なものか、そうではないのかということは、そのときの判断で決めていると思います。 それがもし間違っていれば、上司がそれは違うというふうに当然正していると思います。 ○議長(川端義秀君)  榮君。 ◆18番(榮正夫君)  最後に、ちゃんと情報公開条例について締めくくっておきたいと思うんですけれども、先ほども私申し上げましたように、出てきた情報はあんた方が隠したものにしたって大したことはないんです。 当然、市民が知っても何の支障もないものというのは、私の経験から言える。 それで、もう一つは、これは私が先ほども言っているように、議会を通じて出したんだ。もうちょっと議会の言うことは慎重に聞いてほしい。 それで、議会を通じて資料請求して、それは出せるとか出せないとか、そんなことを言われたからといって、議会が引っ込むのもおかしいし、当然、ものを審議したり、いろいろするときに必要な書類というのは、出してほしいわけで、そういう点で私がこの二つの経験をして、特に議会を通じてやったところに、それを拒否して、それを審査請求したらOKになったわけですから、そんな轍を議会が踏まなければならんということ自体もおかしいわけで、それは非常に遅れた行政の一つの現れだということを指摘しておきたい。 もう一つは、現在、公務員に対する攻撃というものはすごいものですよ。そして、その攻撃をきちっと跳ね返していくのには、市民の信頼を勝ち取っていくということが大事なんですよ。 そういうことでは、情報公開をきちっとして、そして行政改革によって人を減らしたり、人件費を減らしたり、公務労働そのものを縮小するというような方向では展望は開けないですよ。そういうふうに私は思うので、今回、あえてこういう情報公開に関する質問をしつこくやったわけです。 ぜひ、そういう点で公務労働というものは、本当に髙岡議員の質問ではないけど、これから大変ですよ。大事ですよ。 それが、どんどん今公務員攻撃でしょう。そういう事態に対して、本当に公務労働そのものが市民に信頼されていくという行政を今後、進めてほしいというように私は心から願って、質問をしたんです。 そういう点で、ぜひとも市民に、本当のことを言って、そして本当の行政を進めるという基本的なスタンスをぜひ堅持してほしいということを願って私の質問を終わります。 ○議長(川端義秀君)  以上で榮 正夫君の質問を終結致します。 本日の一般質問はこの程度にとどめ、あとは11日に続行致します。 本日はこれにて散会致します。 大変ご苦労さまでございました。(午後2時46分 散会)...